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2025年10月20日/288号 あなたの金融リテラシーは?
伊豆半島は東伊豆、東伊豆は城ケ崎海岸へ行きました。下記の写真をご覧いただくと岩石の形状、サイズ、色味が珍しく見えませんか。ゴツゴツ感はげしく、サイズは大、色味は黒っぽく、と他県の海岸風景とは何だか違うなぁと感じたのです。調べてみると伊豆半島の生い立ちは、とってもユニーク。元から本州にあった半島ではありませんでした。フィリピン海プレートにあった海底火山が北上を続け、本州に接近・衝突・爆発・隆起して形成されたものです。それ故の形状、サイズ、色味だったと独り合点のいった次第。「だから何?」と突っ込まないように(笑)。
今回は、日経新聞と日経リサーチが行った金融リテラシー・アンケートに関する内容です。まずは最初に、リテラシーに関する5題の質問に「正しい」か「正しくない」かでお答えください。
(1)年間の利息が2%の預金口座に100万円を預けると、5年後に口座の残高はちょうど110万円になる
(2)年間の利息が1%の預金口座に100万円を預けると、年間のインフレ率(物価上昇率)が2%の場合、1年後に買えるものは今よりも少なくなる
(3)個別の企業1社の株式を買うことは通常、複数の株を買う投資信託に比べて安心である
(4)為替レートが円高になると、外国通貨建てで保有する金融資産の円建ての価値は上がる
(5)平均以上のリターンがある投資には、平均以上のリスクがある
正解は以下のとおりです。
(1) 正しくない。複利の理解。
(2) 正しい。インフレヘの理解。
(3) 正しくない。分散投資に対する理解。
(4) 正しくない。為替への理解。
(5) 正しい。リスクとリターンの関係について。
本メルマガ読者の皆さんにとっては、ごくごく易しい質問だったと想像します。1,934人のアンケート対象者のうち、リテラシー回答者の正答率は、5点満点=24%、4点=31%、3点=23%、2点=11%、1点=4%、0点=7%だったとのこと。
次にアンケート結果ですがとても興味深い、というか個人的には驚きでした。何に驚いたかと言えば若い世代の投資に対する姿勢です。ここまで意識が変わり、積極的になっているとは思ってもいませんでした。例えば新規投資額を3年前と比較すると、現役バリバリの20~40代では、5割強が増やしており、3割は2倍以上に増やしたそう。ちなみに当方の属する60代以上の年代では、増やしたのは3割弱にすぎません。
また、毎月の新規投資額の中央値は10万円です。年代別では30~40代は10~20万円が多数派で約3割を占めます。20代は10~20万円、5~10万円、3~5万円、1~3万円がそれぞれ2割強といった具合になっています。
記事が紹介する投資家は具体的にこんな方たちです。東京都在住の30代男性会社員。2年ほど前から本格的に資産運用を開始。NISAを使い月約30万円を投資に振り向けている。金融資産の内訳は現預金が3,000万円強、株・投信が2,000万円弱になった。「現金と株・投信の比率を5対5にしたい」という。東京都在住で40歳のシステムエンジニアの男性。2023年から投資を開始。月収は額面50万円。預貯金を使って月30万円ペースで海外株投信を購入。「生活費の6カ月分以上を常に現金で残しながら、後は投資に回す」という。
資産運用立国が着実に進展しており悪いことではありません。一方、金融リテラシーの質問に対する正答率と比較してどう考えればよいのでしょうか。回答者で満点は全体の4分の1、4点含めても5割強にすぎません。金融リテラシーは十分と言えぬまま、資産運用に向かっている人が半分ほどいる状況です。
IR活動における個人投資家の重要性は、ざっくり言えば次の4点になると思います。
①機関投資家とは逆張りの投資傾向により株価を安定(下支え)させる
②流動性の向上(売買高増加)で様々な投資家を呼び込む
③安定株主として総会議案に賛成する議決権行使を獲得する
④ファン株主になると株式の長期保有・買い増しや商品・サービスの購入が期待できる
これらを踏まえ、IR活動の個人投資家に対する目線を少しばかり上げて、金融リテラシーを向上させ資産運用立国の一助になることを加えるのは飛躍しすぎでしょうか。「あの会社のIRを見たり聞いたりしていると、金融リテラシーが自然に上がったよ」なんて噂になる会社は、個人向けにわざわざ活動をする必要なくなるかも。ひょっとしたら私だけが気づいてないだけで、そんな会社既にあるのかもしれません。ご存知の方お知らせください。それでは、また次回!