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2018年3月

  • 40号 トップアナリストのセッション(30日)
  • 39号 「超人」の引退(22日)
  • 38号 台湾での出来事(16日)
  • 37号 創業2年目を迎えて(9日)
  • 36号 親しき仲にも●●●(1日)             

2018年3月30日/40号 トップアナリストのセッション 

近所では小学校の桜が満開です。前を通るだけで花見気分を味わえて得した感あり。

 

日経リサーチからアナリスト・エコノミスト名鑑2018年版の案内がありました。第一線で活躍されている1,100名のアナリスト・ストラテジスト・エコノミストの情報や企業情報が掲載されているそう。ちなみに株式アナリストは560名で全体の半分強を占めます。個人プロフィールでは担当部門、所属、電話番号、メルアド、略歴、資格などが収録されています。肝心のお値段ですが、冊子版で1万円、セット版(冊子とCD-ROM)で5万円。冊子版なら一人当たりザックリ10円という計算になります。これってお値打ち?それとも、高いの?どっちにしても購入しませんが(笑)。

 

326日(月)に日経ヴェリタス創刊10周年記念セミナーが開催され、聴講しました。トップアナリストに選ばれた4名が、ヴェリタス編集部の各デスクと25分前後のセッションを行いました。4名は家電・AV機器部門の中根アナリスト(みずほ証券)、電子部品部門の佐渡アナリスト(大和証券)、機械、造船・プラント部門の斎藤アナリスト(野村証券)、運輸・倉庫部門の長谷川アナリスト(SMBC日興証券)です。4名が所属する証券会社は、会社別順位の上位4社(1位野村、2位みずほ、3位大和、4SMBC日興)です。トップ4からヴェリタスが対象読者としている個人投資家の関心が高いセクターのトップアナリストに声掛けしたと勝手推測します。

 

最初に登壇したのは、みずほ・中根アナリスト。冒頭、2018年度の市況が今までけん引役となってきたタブレットPC、スマホ、ノートPC等の需要がダウン見通しであることに言及。個別ではソニー、パナソニック、シャープについてコメントされました。ソニーについての関心が最も高かったと感じます。20年ぶりに最高益を達成した勢いで連続増益というよりは、そこをベースとして足場を固められるかが2018年度のポイントとの見方。ただ、吉田新CEOのもと、楽しみなテーマは多々あるようです。CMOSが車載用途で拡大していくのは、まさにこれからですし、ゲームビジネスのリカーリング(プレステコンテンツへの課金モデル)が安定的なCF創出に繋がることを評価されていました。

 

佐渡アナリストは10年連続トップ獲得です。前職ではカバーしていただき、お世話になったこともあるため個人的には4名の中で一番、関心の高かったセッションです。20年に一度の技術イノベーションの波が押し寄せているとの立ち位置をまず示されました。60年代は企業汎用コンピューター、80年代はパーソナルコンピューター、00年代はインターネットでいつでも・どこでも全てのヒトが繋がる時代、そして20年代はすべてのモノがヒトの代わりにネットに繋がる時代に入ると。2018年度の市況については、上期厳しいものの、下期には前年同期比で大きな増益が予想できるので、相場環境が悪い上期が投資タイミングになるのではとのこと。注目企業として日本電産、TDK、村田製作所をピックアップ。日本電産の永守社長の交代はポジティブ、TDKと村田では現状、シェアの高い車載向けセラコンの1台当たり搭載個数が今後も飛躍的に増加する点を評価されていました。

 

斎藤アナリストは中国から帰国されたばかりでの登壇。最初に、世界の機械業界の回復サイクルは半ばで、18年も上昇が続く見方を示しました。最大市場である中国での建設・鉱山機械の稼働がしっかりしていたことを確認されてのコメントです。半導体投資も好調持続との見方。コマツ、キーエンス、ミスミ、SMCなどについて言及されました。

 

長谷川アナリストは20代でのトップアナリスト獲得です。2017年に運転手不足と劣悪な労働条件の改定に伴うコスト増、いわゆる宅配クライシスが発覚しました。2018年は悪化した収益構造が値上げの浸透などで業績回復に向かうとのこと。そして、いよいよ(運輸業界が)デフレからインフレに向かうとの見方を示されました。

 

トップアナリストの皆さんに共通していたのは①担当業界愛が(異常に)強い②一押し銘柄へのコメントが長い(当たり前と言えば当たり前)③早口である(笑)ことでしょうか。また、業界では常識なのかもしれませんが、判断基準となる独自モノサシを皆さんお持ちです。例えば佐渡アナリストは、数ある受動部品の中でセラコンは、半導体市場と相関性がとても高いことを述べられました。抵抗器やコイルなどの他受動部品では、まったく相関性は無いそうです。

 

IR担当者はカバレッジしているアナリストがどんなモノサシで、どこを計って判断しているのか一度、確認してみるとよいと思います。モノサシや計り方がわからない時は、いつでもディア・マスターズへ問い合わせください。それでは、また来週。

 

 

2018年3月22日/39号 「超人」の引退

昨日はみぞれ交じりの真冬に逆戻りしましたが、いかが過ごされましたか?私は家でゴロゴロしてました。そう言えば台湾から戻ると、今度は妻がダウン。症状は私とまったく同じでお腹にきました。それにしても何が原因だったんだろう。台湾の食べ物、特に油にあたったのか、独特の匂いにまいったのか、単なる食べ過ぎか?いずれにしても、今は二人とも回復していますのでご安心ください。

 

リカシンって聞いたことありますか?李嘉誠と書けばおわかりになる方もいるかもしれません。アジアで一番の富豪(最近ではアリババのジャック・マーがいるので厳密には一番ではないが、あえてそう言います)で、全華僑が憧れる人。こう言うと芸能人やスポーツ選手と思われるかもしれませんが、経営者です。香港に上場する長江和記実業(CKハチソンワンポア)の創業経営者です。御年90歳になるのを前に引退を表明しました。日経記事では、既定路線である長男が後継に就くとのこと。

 

リカシンのことは1993年に香港へ赴任して初めて知りました。既に当時から経営の神様扱いをされてました。普段は何事に対しても辛らつなコメントをすることの多い香港人もリカシンについて語る時は、尊敬と畏敬と憧憬を足して3で割ったような、要するにアイドル(=偶像)レベルではなく、その上に存在する神の領域に居る人として扱っていました。ホントですよ。現地新聞や雑誌の見出しに「超人」とあれば、それはリカシンのことが書かれた記事に違いありません。

 

日本で経営の神様と言えば…何人もの経営者の名前と顔が浮かびますが、やっぱり松下幸之助でしょうか。多分、異を唱える人はいないのでは。リカシンはまさにそんな位置づけにある人です。そう言えば結構、共通点があります。例えば①幼い時から苦労して働いて②たたき上げの一代で世界的企業を作り上げ③長命(幸之助94歳で没)であることなど。何となく見た目も似てると思いませんか(笑)。

 

リカシンが作り上げた長江和記実業グループは、不動産、金融、ホテル、インフラ、エネルギー、テレコム、小売りを経営するコングロマリットです。2017年度の売上が4,148HK$(約5.8兆円)で利益(EBITDA)が1,044HK$(1.4兆円)とガッチリ儲ける香港人好みの会社です。創業ビジネスは今や語り草になっている香港フラワー(=プラスチック製の造花)です。これで大成功を収めるも、不動産業へ方向転換します。その後も大陸(中国)へ進出したり、様々な企業を買収するなどして拡大を続けます。特に1989年の天安門事件後でも中国から撤退しなかった逆張りの投資は常人ではできません。世間では、次は失敗するのではないか?さすがに今回は難しいだろうと考えるのですが、そんな期待(?)をことごとく打ち返して、成功し続けてきました。だから「超人」と言われるのも納得してしまいます。香港ではリカシンが何に投資するかを見極めてから動けば失敗しないとよく聞いてました。(業績資料は下記参照)

 

2017年度業績プレゼン資料 

 

 そんなリカシンが生涯で最大の失敗と認めていることがあります。何だと思いますか?これも常人にはホンマかいな~と思えるような話です。

 

冒頭で後継者は長男と言いましたが、その実の息子がマフィアに誘拐されてしまったのです。1996年のことです。犯人からの身代金要求は、20HK$(約280億円)。これに対して「手元に10HK$ある。これならすぐに渡せる。20HK$となると準備に時間が必要。どちらを選ぶか?」身代金(10HK$)を渡す際には「将来のことを考えて使うべき」とマフィアへお説教。その後、無事に長男を取り戻しました。そして、一番驚くのはリカシンが誘拐について、警察へは一切知らせていなかったということ!

 

事件について自ら語ったのは、それから10年以上が経過してからです。噂・ゴシップ大好きな香港人のことだから話に尾ひれがついてるとは思いますが、ご子息が誘拐されたのは事実で、身代金を払って、ご自身で解決されたことは間違いがありません。華僑の富豪やその家族を狙った誘拐事件は多くある話です。華僑は警察に届けることなく、身代金を渡して解決しようとするからです。それにしても300億円を即金で渡せるってどういう人なの?やはり「超人」です。

 

最後に、リカシンは米オマハの賢人バフェットとも共通点が多くあると思います。この東西を代表する二人の生き神様の対談とか、移動が難しければテレコンでもいいからだれか企画してくれないかしら。参加費は即金で準備します(笑)。それでは、また来週。

2018年316日/38号 台湾での出来事

メルマガ37号(創業2年目を迎えて)へ多くのメッセージを頂戴しました。ありがとうございます!2つほど紹介します。

 

『(前略)さて、100周年ですが昨年弊社○○工場が100周年、弊社子会社✕✕も100周年迎えてささやかですが記念式典を行ってお取引先様、諸先輩方に感謝しました。(中略)パナソニックの記事は読んでおります偉大な創業者の遺訓を護っていた時代と敢えて否定した時代とあると思いますが、今日の日経にある、社会と共に成長せねばならない、という考えはいつの時代でも不変だと思った次第です。』

 

『先ずは2年目を無事迎えることが出来て良かった。仕事を続けるのは「リーダーの健康維持(精神的・肉体的)」あればこそ。私自身、社長職、会長職時代には、健康問題で休んだことはありません。個人的に旅行することで休んだことは有りますがね!100年前に確かに多くの会社が起業したのは、輸入では無く、自国製品を作らざるを得ない時代背景が有ったことと推測します。この時代からキャッチアップ戦略だったのでしょうが??今の企業を取り巻く環境変化は、従来の様なキャッチアップ戦略では戦えない状況に成っています。変わることを嫌がり、上から決めて貰う事を好む国民性のままでは、遅れてしまうからねえ・・・今の私は、実務はしていない分だけ現役当時よりも俯瞰して物事を見る様になりました・・・・一般的には老化?と云うのかも知れないがね。今後の活躍を期待します。』

 

34日で台湾旅行してきました。営業していた時以来だから10数年ぶりです。妻は初台湾。日数も限られてるし、友人にも会わなければならないということで、滞在都市は台北のみとなりました。妻は香港駐在時代の血が騒ぐのか、ガイドブックを何冊も読み込んで綿密なプ

ランニング。ここへは口出ししません(できません)(笑)。伝えたのは、初日の夕食で学生時代の友人に会うということのみ。その友人に会うことと美味いものを食べまくることを目標としました。

 

初日、現地時間午後1時にホテルチェックイン後、地下鉄とタクシーで定番中の定番、故宮博物館へ。幾度かのリノベーションを行い見違えるように綺麗になってました。お約束の展示物を含めて館内をくまなく見学。ホテルへ帰りがてら甘味をゲット。そして、夕食は友人が予約してくれた海鮮料理をたらふくいただきました。これで初日終了。

2日目。この日からエンジンがかかってきます。まず、朝食。妻のプッシュもあり今まで避けていた豆漿にトライ。豆漿は豆乳スープです。豆乳と聞いただけで、拒絶してきました。しかもそこに揚げパンが入ってるなんて言語道断。でも、思い切って口にしてみると…これは!!と思い、もう一口。いやいや、こんなはずでは。間違いない?美味~い、これ。揚げパンもほどよい弾力を保ちながら、食べた感につながりグッド。サイドメニューで頼んだハム入り蛋餅(=卵焼きがもちもちしたうすい皮に包まれたクレープ)も完食満腹。これで200円。いい意味で裏切られ続けた朝食でした。

国父記念館を見学して、台北一の繁華街へ移動。ここで台北101(台湾一の高層ビル、509m)へは入らず、それを見渡せる絶景ビューの象山へ向かいました。20分もあれば登れるわよ」と妻から言われていたので、軽く了解。お腹に軽く入れて、いざ登山開始。高さは183mですが頂まではきつかった。汗を拭き拭き、水を飲み飲み30分はかかったと思います。何とか登頂。どっこいしょと一休みしたのは言うまでもありません。さて、下山しての夕食は小籠包の名店鼎泰豐(ティンタイフォン)。いまや日本でもその味は楽しめますが、本家本元の味を堪能するのはやはり10数年ぶりでした。お約束の小籠包、皮はこんなに薄いのにどうして破れないんだろうと思いつつ至福の完食。

3日目。朝から体調がおかしい。妻から「顔が赤い」と言われつつも地下鉄で目的地の問屋街へ向かいます。経験上、ここで持ちこたえられると治ってしまうのですが、そうでない時は、高熱がでるタイプなんですね。で、今回は後者でした…タクシーひろってホテルへバック。そこから翌日のチェックアウトまで寝たきりで過ごしました。3日目午後は、九分(=千と千尋の神隠しの舞台と言われている街)へ小旅行の予定でしたが未達となりました。

 

旅先でダウンするなんて、卒業旅行で初めて訪れたインドネシア以来のことです。共通点はお腹にきたということ。前回(と言っても30年以上前)が海外へ出た時のリスクを身を持って体験したとすれば、今回は何かあった時にそばにいてくれる人がいる心強さを実感しました。来週、銀婚式なのでしっかりお祝いします。多分「いつ九分に行くの?」って聞かれるだろうな(汗)。それでは、また来週。

2018年39日/37号 創業2年目を迎えて

寒いですね、真冬へ戻りました。先週、追加で買った灯油が無駄になると思っていましたが、買っておいてよかった。昨日、一昨日とファンヒーターの設定温度を2度上げて使ってました。

 

パナソニックが一昨日の37日、創業100周年を迎えました。日経新聞でも「変革パナソニック100年」として記事になっていますね。私の前職である日東電工も今年10月に100周年を迎えます。他にもトヨタ紡織、三菱瓦斯化学、SMBC日興証券、象印マホービンなどなど、東京商工リサーチによれば2018年に100周年を迎える会社は、国内で1,760社あるそうです。

 

100年前の1918年がどんな年であったかというと…世界史的には第一次世界大戦が終結した年です。日本では大正7年、まさに大正ロマンのど真ん中。世界大戦の被害を受けなかった日本は輸出が好調で景気拡大。この時、造船や鉄鋼に加えて化学工業も発達しました。当然、起業も盛んであったと思われます。一方、インフレで米価格が暴騰して米騒動が起こり、それが元で日本最初の政党内閣である原敬内閣が成立しました(この年、田中角栄や中曽根康弘が生まれています)。

 

企業寿命、すなわち企業の生存率ってどれくらいなのでしょうか?日経ビジネスが一昔前に30年説をとなえて話題になりました。少し古いですが、2011年の中小企業白書に企業の生存率のデータがあります。それは、起業後10年で3割の企業が、20年後には半分の企業が撤退していることを示しています。また、こんなデータもあります。起業後10年以上生存する会社は6%、20年以上生存する会社は0.3%。国税庁データと言われているようですが、どうも信憑性は低いようです。   

(中小企業白書データ、P187 第3-1-11図参照)

 

母集団の数や生存率の定義などにより違いが生まれるとは思いますが、前者と後者ではデータにとんでもなく大きな違いがあります。後者のデータを好んで取り上げるのは、経営コンサルですよね(笑)。「10年以上生存する会社ってこんなにも限られているんです。創業間もない御社は、うちと契約した方が確実です」「創業10周年おめでとうございます!すごいことを成し遂げられました。でも次の10年間、生存することは今まで以上に厳しさが伴います。ぜひ、うちとコンサル契約を結びましょう」なんて言っている声が聞こえてきます。

 

企業寿命の話をしたのは、ディア・マスターズが来週313日に会社登記して1周年を迎えるからです。ありきたりになりますが、アッという間の1年間でした。支えてくださったクライアント、業界関係者、そして家族にはお礼の言いようがないほど感謝しています。ご恩返しは倍返しでいきますので、楽しみに気長にお待ちください(笑)。

 

19日付けメルマガ29号(失敗しない目標設定)で。2018年の仕事目標のひとつとして業務内容の拡充をあげました。これについて、人材紹介業の認可を厚労省から取得しました。今年はIRコーチングに加え、人材紹介においても一歩踏み出していきます。元々、ディア・マスターズを起業した時に考えたビジョンのひとつに「IR担当者の知識・知見の向上や社外連携の拡大に繋がる場を積極的に提供してキャリアパスの拡大を支援します」をあげていました。

新天地を望むIR人材を必要とする企業へ繋げることは、両者にとってウィンウィンの実現。私にとってもウィンであり、まさに三方良しと考えています。

 

クライアントと面談していても「色んな会社に出入りしてるんだから、いい人紹介してよ」「何社も登録してるんだけどどうも空振りばかり」「女性でIR任せられる人知りませんか?」等々の声を頂戴します。人材不足はIRに限った話ではありませんが、特に社内育成の時間が待てず、即戦力が必要な企業の数は多く、IRスペシャリストの需要はとても強いと感じます。新しい環境でチャレンジしたいあなた、地道に経験を積んできたあなた、今の職場や職務に満足していないあなたへ機会を提供させてください。ためらわずに、まず相談くださいね。

 

ディア・マスターズを起業した時、正直100年企業なんていうことは微塵も考えていませんでした。別次元、別世界のことだと。今でも自分が100年先まで生きているわけもなく、100年企業自体にはこだわりはありません。でも、ディア・マスターズをとおして関係性を持った人たちの輪が連綿と続き、10年、20年、そして100年と続くようなことが起これば、それこそ起業した価値があったというものです。その確率を高めていくことを、今必死に行わなければいけないと1周年を機に考えています。今後とも皆さまのご支援、ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。それでは、また来週。

2018年3月1日/36号 親しき仲にも●●●

東京では3月に入った途端、一気に春が近づきました。昨日の外出時、コートを着ませんでしたが、寒さは全く感じず。灯油を追加注文したばかりなのに…2月19日に配信したメルマガ35号(フィギュアスケートと自動運転)に対してアナリストの方からコメントいただきました。ありがとうございます。投資家から人口知能について質問を受けた際に回答された内容とのこと。全文掲載したいのですが、長文のため一部掲載します(涙)。

 

『(前略)(人工知能の限界における)感情的な制約について考察します。今後2030年若しくはそれ以上の長期で考えた場合、技術的な制約がどの程度克服されるかは予想が困難なのですが、少なくとも感情的な理由でDeep Learningを行う事が無意味な領域は多数存在すると思います。例えば、友人の選択や結婚相手の選択などです。伴侶の選択は、「1人に決めなければいけない」「過去に振ってしまった人とよりを戻すのは極めて困難」「一生のうちに付き合う事ができるパートナーの数は限られている」等の制約条件から、Classical Secretary Problem (https://en.wikipedia.org/wiki/Secretary_problem)に類似しているのですが、ではCSPで最適なダミー試行回数が全試行回数の1/eである事が数学的に証明されており、一生のうちに付き合うであろうパートナーの数がDeep Learningによって予測可能となったとしても、実際には最も合理的であるはずの1/e段階まで試行を行うかどうかの決断をAIに委ねるのは感情的に困難である人が大部分だと思います。(後略)自動運転で喫緊の際に誰の命を重視し何を最優先とするのか。その結果を一般人は受け入れられるのか、というのは本当に難しい思考実験だと思います』

 

ピョンチャンオリンピックが終わったところへ女子レスリング五輪4連覇、伊調選手へのパワハラのスクープです。週刊文春によればレスリング協会の栄選手強化本部長が伊調選手へ練習妨害のようなパワハラを繰り返したとのこと。栄本部長と聞いてピンと来る方は少ないかもしれませんが、吉田沙保里選手がオリンピックで金メダル獲るたびに、リングで景気よく投げ飛ばされていた外見、海坊主のような方と言えばおわかりかと思います。

 

この栄本部長と吉田選手のトークセッションを聴いたことがあります。主が吉田選手、従が栄本部長と思っていたらどうして、どうして吉田選手と同じくらい、いやひょっとしたらそれ以上にしゃべるんですね栄本部長が。思い描いていたコーチ像とあまりにギャップが大きかったので鮮明に記憶しています。お二人は至学館大学レスリング部の監督と選手の関係でもあるのですが昨年、吉田選手が副学長へ就任したことで、立場は一転。栄本部長はそれを自虐ネタとして笑いをとってました。パワハラは事実と異なると全面否定されましたが、これからどんな展開となるのでしょうか。

 

さて、このスクープを掲載した週間文春の新谷学編集長が栄本部長と違う意味でギャップの

大きな方でした。文春砲と言われるくらいですから、派手で、目立って、ギラギラしてるに違いないと想像してたら、至極普通の方でした。ただ見た目は普通ですが、仕事に対する向き合い方は、半端なくすごい方と思いました。

 

一番印象に残ったのが「親しき仲にもスキャンダル」(笑)との考え。これが文春の強さの源泉に違いありません。芸能界での実経験をお話されましたが、人気絶頂時のAKB48前田敦子さんのムック本を文芸春秋が受注。会社幹部からAKB48については(スキャンダル記事は)控えるようにとの話があったそう。ほどなくして前田さんの深夜お姫様だっこ事件の写真を撮影したそうですが、お蔵入りさせる考えは最初からなかったとのこと。政治家に対してもスタンスは変わりません。安倍首相、菅官房長官から始まり、公明党から野党まで偏向することなくおつき合いされています。面白かったのは、元自民党幹事長の山崎拓さんの変態スキャンダルの話。山崎さんは文春に載ったスキャンダル記事を幹事長室で読み、その場で気を失ってしまったそう(笑)。その後、色々あったがお互い手打ち。食事を共にするような間柄になったある時「新谷さん、わしをやったのと同じようにこの男をやってくれ」と言って超大物政治家の資料を手渡されたそう。ヘェ―と思いました。

 

文春のミッションは「スクープをとること」。記者生活20年のベテランであろうと、新入社員であろうと判断基準は同じで単純明快。だからスクープとるためにアンテナ張って、いつもかかとを浮かせていると言われました。あなたのミッション、行動基準は何ですか?と問われて両方がスラスラと出てくるのであれば、きっと文春砲のようにいい仕事をしているのではないでしょうか。どちらかひとつしか出てこないあなた、両方出てこないあなたは今すぐディア・マスターズへ。親しき仲にも礼儀ありでお待ちしてます(笑)。それでは、また来週。

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