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2020年1月

  • 124号/「逃げ恥」より重要な「飛び恥」(28日)
  • 123号/無題 2020年(1) (20日)
  • 122号/お任せくださいと言える?(14日)
  • 121号/今年の抱負は何?(6日)

2020127日/124号 「逃げ恥」より重要な「飛び恥」

1月20日付けメルマガ123号(無題 2020年(1))へメッセージをいただきました。ありがとうございます!

 

『(前略)私が板倉さんのブログを興味深く拝読している理由の一つは、板倉さんがこのように、読者(フォロワーと言うのか?最近は)のコメントをしっかり載せてくださることです。それにより、我々読者は、板倉さんのブログを通じて、他の方々の多種多様な考え方を知ることをできるのです。そうでなければ、こうしたブログは、筆者の意見の一方的な押し付けにしかなりません。私のところには定期的に複数のブログが送られてきますが、そのほとんどは、読み手がどう思っているのかについてはあまり(ほとんど)触れずに、毎回、延々と自分の考え(だけ)を述べておられるものが多いです。

 

私はある分野でコンサルタントのような仕事をしていますが、その際にクライアントに申し上げますのは、「情報発信をする場合は、聞き手の反応を吸い上げて、それを共有してその後の情報発信の向上に役立ててください。『私たちの発信に対してこのようなご意見をいただいた。

感謝し、これからの運営姿勢に役立てていきます』という姿勢をとってください」とお伝えしています。板倉さんがフォロワーの声をこのようにご紹介しているのは素晴らしいと思います。

決して「手抜き」などではないですよ!()今後も楽しみにしていますので、自分のご意見だけのブログにならないようにお願いしますね!』

 

 

先週23日付日経朝刊にダボス会議の記事がありました。会議は資本主義の再定義を図るもので、株主資本主義からステークホルダー資本主義への転換模索がテーマだったとのこと。株主資本主義は米国型資本主義と言い換えてよいかもしれません。フリードマン先生が唱えた「企業の唯一つの目的は株主価値を上げることだ」とも言えます。近年、格差拡大や気候変動などの問題が顕在化しています。これに対してステークホルダー資本主義は、格差是正や環境問題への貢献により長期的な成長を目指すものです。これらはまさにESGSDGsに関わってくるところですね。

 

この2日前(21日)、たまたま近しいテーマのセミナーを聴講していたためか、何かと文句・小言を言いたくなる日経記事(笑)が多い中、そういうこともなく読むことができました。セミナーは一橋大学が『これからの企業経営が向かう道/ガバナンス・非財務情報・CFOの役割を考える』をテーマに主催したものでした。基調講演は、塩野義製薬の手代木社長と一橋大学の伊藤先生のお二人がされました。

 

手代木社長は国内製薬御三家から滑り落ちてから復活するまでのお話。4つのステークホルダー(株主、従業員、顧客、社会)へ対して、バランスを考えた経営を心掛けているとのこと。社内ではよいことしか耳に入ってこないので積極的に社外へ話を聞きにいかれており、株主(投資家)に対しては、少なくとも2530%ほど自分の時間を割いていると明言されました。また、KPI設定についてROEを設定したから終わりとせずに、社内各部門・部署向けのKPIへ変換して、共感できるよう落とし込んでいるそうです。

 

伊藤先生は講演時間45分を30分以上オーバーする熱演。講演後、次セッションまで休憩時間が30分予定されていたのですが、それを全部使い切りました(笑)。ご自身がセミナー主催者そのものであり、テーマがテーマだけに確信犯的行動に違いありません。でも、さすがお話は面白かったです。

 

講演の趣旨を言えば、株主第一主義であった米国型資本主義と共同体システム的(ステークホルダー資本主義を言い換えてもよい)であった日本型資本主義は、二項対立して、どちらが良いとか悪いとか、勝ち負けとかいうのでなく、両者が近づいていくのでないか、ということです。両者が近づく役割を果たすのがズバリ「気候変動」テーマ。欧州では短距離移動に航空便を使用することを「Flying Shame(飛び恥)」と言うなんて知らなんだ。グレタちゃんを揶揄するトランプ大統領の気持ちもわからんではないな~とか言ってる場合じゃありません。

 

2017年に始まったTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)ですが、賛同企業数は日本企業が200社越えで欧米の倍近いとのこと。これを聞く限り日本企業もまだまだやる気満々だとは思うのですが…お得意の横並び意識による賛同、さらには気候変動へのヒト・モノ・カネ対応で、肝心の資本生産性改革がお寒くなるなんてことが無いようにお願いします。

 

何から手をつければと悩んでしまう時は、まずTFCDガイダンス(下記参照)の一読を!

このガイダンスは、2017年に経産省が企業と投資家に向けて策定した「価値協創ガイダンス」の気候変動に特化した各論として位置づけられています。それでは、また来週!

 

https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181225012/20181225012-2.pdf

 

2020120日/123号 無題 2020年(1)

今日(20日)は、大寒。2月4日の立春までが、一年でいちばん寒い時期です。これからQ3決算発表が本格化しますが、万全の体調で臨まれますよう。気がつけば日経平均は、米中関係の修復期待、円安への戻りなどから2万4千円台を回復するところまできました。さぁ、これを越えて更なる上値を目指せるでしょうか?

 

114日付けメルマガ122号(お任せくださいと言える?)へメッセージをいただきました。ありがとうございます。音楽ネタだったためか皆さんの関心が高く、いつもよりメッセージ数は多く、内容も様々でした。音楽を通じての日常生活、さらには仕事観まで伝わってくるようです。今回はそれらを紹介します。「手ぇ~抜いてる!」とは言わないでね(笑)。

 

『本年もどうぞよろしくお願いいたします。メルマガいつも楽しみに拝読させていただいております。今回の仲道郁代さんネタを拝見して、たまたま年始に、浜松市立の楽器博物館を訪問したことに想いが至りました(浜松駅直結のアクトシティの一角にあります)。同市はヤマハ、カワイ、ローランドをはじめとした楽器メーカーの本拠があり(明治時代に楽器産業が興った

地でもあり)、ピアノをはじめとした世界の鍵盤楽器の変遷(音の出る仕組みの変化)についても、実物の展示と仕組みの模型の展示を以って、分かりやすく解説されていました。

 

私自身はそこで「弛みない変化・進化」を感じてきました。弦を(人の手ではなく)鍵盤で弾き(叩き)、いかによりよく音を響かせていくか、ということについての進化、そしてそれを電子(楽器)の時代にどう応用させていくか、ということについての進化を感じた次第です。テクノロジーとアートとが共に未来に向かって一歩ずつ歩んでいく、そして人への響かせ方(人との響きあい)をより高めていく、プライベートのみならず、ビジネスへの示唆も大きいひと時でしたが、

それから2週間余りたち、板倉さんからのエピソードを頂いて、その思いがよみがえり、改めて整理出来た気がします。(これも「響きあい」かと感じた次第です)』

 

『メルマガ、届きました!過去数回は配信にお手数をおかけしましたが、今回は上手く届いてよかったです。ピアノコンサートのお話でしたが、板倉さんはクラシック鑑賞がご趣味なのですね。私自身は学生時代のバンド活動が関の山ですが、14歳の息子がクラシックピアノとジャズサックスをやっていて、今でも何となくは音楽に触れていますので興味深くメルマガを読ませて頂きました。(後略)』

 

『ご無沙汰しております。〇〇でございます。お元気でしょうか。仲道郁代さんのフォルテピアノとモダンピアノのお話、大変興味深く拝読しました。ステージは110日でしたね、うらやましい限りです。失礼ながら、フォルテピアノから、私は子供のおもちゃのピアノの音をイメージしてしまいました。文字通り宮廷音楽だったのだなあ、と。ベートヴェンでは、「悲愴」が特に好きでよく聴いていました。

 

その人の価値は、立ち居振る舞いに自然と出る、とは言いますが、そのようなお姿だったのでしょうね。そのくだりで、「IRで等身大を伝えようとして、カッコつける」下りは深く同意することもあります。私は×××で引き続き業務に従事しておりますが、社内で部署を異動しまして、現在は株式売却等の提案と引き受けも兼務し、相変わらずコーポレートアクセスにも関わっております。

 

私が上場企業、未上場企業の経営者や、経営陣の方からIRの話を伺う際に、注意していることがあります。一つ目が、ご自身の会社をご自身の会社として投資家へお話できる情熱があるか、二つ目が、ご自身をご自身としてどのように定義されているか、それを注意深く、その語り口を伺っております。(もちろん私はブローカーなので、株主への話には更に熱がこもることも想定します)少し抽象的、感覚的にお感じになられると思いますが、ご自身の中にサービスや製品を喜んで買ってくださるお客様の姿をみてとることができるか、ワクワクするか、そこを感じられた企業には、殊更魅力を感じ、何とかお手伝いをしたいな、と襟を正します。板倉様が起業の際におっしゃられていた、いわゆる「経営のアートの面」なのかな、と思います。(後略)』

それでは、また来週!

2020114日/122号 お任せくださいと言える?

仕事始めの週はいかがでしたか?私はクライアントを訪問したり、年始挨拶メールを送ったりしながらも、比較的スローなスタートでした。来月で起業して丸3年となります。3年間の総決算と言えば大げさですが、きちんと整理をして4年目を迎えたいと思っています。

 

メルマガ121号(今年の抱負は何?)へメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

『明けましておめでとうございます。年末はインフルなどで、ご迷惑をおかけし申し訳ありません。懲りませず、今年もよろしくお願いします。そういや、社長時代は、寝ている間も仕事、何かヒントは無いかといつも網を張っていたようなこと、思い出しました。風邪などもっての外で、ひきませなんだな。IRはと問われると、1%というのが正直なところでしょうか?会社継続のために、如何に利益を上げるかが70%、あとは人事、研修、勃発する諸問題というところでした。今年は、早起きします。』

 

仲道郁代さんのピアノを聴いてきました。仲道さんは、人気と実力を兼ね備えたお客が呼べる数少ない女性ピアニストの一人。客席には、普通のピアノコンサートでは見られないくらいおじさんリスナーが陣取ってました。私もそのひとりですが、特にコンサートに惹かれたのは、プログラム曲全てがベートーヴェンであったから。メルマガ120号(12月23日付、今年はどんな年でした?)に書きましたが「ベートーヴェンの生涯」を読んで関心大でしたし、加えて、全32曲のピアノソナタから「月光」「悲愴」「ワルトシュタイン」等、初心者にも分かりやすい曲がプログラムに入っていたからです。そもそも今年はベートーヴェン生誕250周年なんだそう。入場時に配られていた宣伝パンフを見ると、ベートーヴェン冠のコンサート数がやたら多いこと。確かに、当たり年に違いない。

 

コンサートがよかったのは、モダンピアノとフォルテピアノ演奏で聴き比べができたこと。ベートーヴェンが活躍していた頃に使用されていたのは、フォルテピアノです。特長は、現在のピアノにつながる鍵盤の先のハンマーが弦を打って鳴らす仕組み(それまでは、チェンバロのように鍵盤の先の爪が弦をはじいて音を出す仕組みでした)にあります。

 

音の出る仕組みが同じだからと言ってモダンピアノと同様の音が出るわけではありません。ちなみに仲道さん所有のフォルテピアノ2台(1790年と1818年モデルを改造・修復したもの)で演奏されました。いずれの演奏もフォルテピアノの背後に透明の音響反射板が置かれていました。1790年モデルは、音質は固く、音色は浅く響かず、艶は感じられず、当然余韻も残りません。1818年モデルでは、響きに改善は感じられたものの…というのが正直な感想でした。

 

ただ、第3部に入ってモダンピアノ(ヤマハ製)で弾き始めると、ステージは一変。音のメリハリ、拡がり、艶っぽさなどはもちろんのこと、仲道さんの想いが音色を通じて手に取るよう感じられました。音響反射板なんてもちろん使用する必要ありません。後になってみれば、これらはすべて仲道さん含むコンサート企画者の狙い通りであったに違いありません。特にフォルテピアノとモダンピアノそれぞれで弾かれた「月光」を聴けば、違いは一目瞭然ならぬ、一耳瞭然でした。

 

今を生きている私たちにとってはモダンピアノの音色がデファクトとなっている中、ベートーヴェンの時代の音感覚で演奏を楽しんでもらいたかったから、あえてフォルテピアノを使われたのでしょう。もしもベートーヴェンが自分の曲をモダンピアノで演奏されるので聴いたら何と言うでしょうか?興味はつきません。

 

コンサートは、仲道さんの演奏力は言うまでもなく、構成・演出も素晴らしかったわけですが、個人的にいちばん感じ入ったのは、仲道さんの来場者に対する態度です。愛想笑いをしたり、媚びたりするところがまったく感じられず、まさに自然体、その時のありのままの自分でステージに上がっているところがすごいと思いました。音楽家・演奏家としての誇り・自信がヒシヒシと伝わってきました。

 

翻って皆さんのIR活動は、いかがですか?妙なところへ力が入っていませんか。等身大を伝えねば、と思いつつもカッコつけすぎてません?あるいは、どうせうちの会社なんて、と頭からあきらめモードになっているとか…ディア・マスターズは、まず現状を客観的に見るところから始めて、改善・向上のお手伝をしています。お任せください、投資家の心を掴むIR。それでは、また来週!

202016日/121号 今年の抱負は何?

新年明けましておめでとうございます。旧年中はお世話になりました。いつもより長めのお正月休みだったのではありませんか?東京では、元日から5日までお天気に恵まれました。私はほぼパーフェクト寝正月でした(笑)。それでも初詣、初夢、初売りとすでにいくつかの2020年初を済ませました。これが初メルマガ(=初仕事)となります。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

 

前職上司に誘われて多摩川七福神めぐりに参加。快晴の下、下丸子駅を午前10時に出発。参加者は37名。それなりのお年(70歳以上)の方が多数をしめており、静かに整然と回るのかなと思いきや、さにあらず。皆さんマイペース(=自分勝手ともいう(笑))で、とてもにぎやかでした。

確か5つ目の神社へ行った時のこと。家内安全、方位除災、厄除招福、必勝開運、縁結び、合格祈願、身体健全、病気平癒、商売繁盛、営業繁栄、交通安全等々、ご利益があるとうたっていました。ある方が「何でもきいてくれる神様ね」と言うと、「何でもきくということは、何にもきかないってことよ」と返しました。さすが、亀の甲より年の劫です。何でもできるってことは、何にもできないってことだと妙に納得。言い換えれば、これなら絶対任せてというものが何かということですね。7か所を無事に巡って12時半過ぎに終了。近くの中華料理屋で乾杯。日の高いうちから飲むビールと餃子はやたら美味かった。酔いの回ったトロンとした頭で、今年はどんな年になるんだろうかと考えていると気がつけば武蔵新田駅。名残惜しいと思いつつ解散。

2020年はオリンピック・パラリンピック、米大統領選挙と4年に一度のビッグイベントが控えています。加えて「5G」によるテクノロジーが普及期に入っていくこと、ESG/SDGs関連テーマ(特に環境では、廃プラ問題やフードロス等)への取組みが加速していくことなど、世の中が大きく変わる最初の年であると言われていますね。

 

今年の抱負ですが、『時間の無駄遣いをひかえ習慣化を促進する』ことにしました。何だか似たような抱負を毎回、挙げてしまうのですが、今年こそ。きっかけは、年末に日経新聞に掲載されたポーター賞の要約記事を読んで。マイケル・ポーター氏がCEOの時間管理について収集・分析したデータを以下のように発表しています。

◆仕事時間は、1日平均12.6時間、1週間平均63時間

数字からすれば、1週間平均は月曜から金曜までの5日間の合計でしょう。さすが、CEOは働き者。先頭に立って働いている姿が浮かんできます。

 

◆週末も全体の79%が平均4時間の仕事をこなす

週末は、土日の2日間を意味しているのかしら?それで平均4時間ということでしょうか?時間の長短は別として、お休みの日もしっかり稼働されていることがわかります。

 

◆内訳は、仕事31%、睡眠29%、移動10%、プライベート25%、休暇5%

上述の仕事時間データから考えれば、移動やプライベートにおいても時間を有効活用して仕事に充てているということでしょう。

 

CEOの時間の75%は細かく予定が決まっている

CEOになったがゆえに自分のやりたい仕事ができるとは限りません。現実は、上へ行くほどやりたい仕事へ割ける時間は限られていくようです。私自身の経験でも、やりたいことを提案して、いちばん動けていたのは係長や課長時代だったような記憶があります。

 

自分をこれに照らしてみると…仕事時間は、1日平均12.6時間以下なのは間違いない。週末の仕事時間は、これくらい(4時間)は達しているでしょう。内訳ですが、移動やプライベートにかける時間は、これほど長くありません。とすれば仕事比率が高くなるはずで、時間もかけていることになりそうなのですが、実感がわきません。多分、プライベートに分類される時間の使い方が下手なのではないかと推測。今年はもっともっとメリハリをつけていきます。予定は75%も決まっていることは無いものの、つまっている時と緩い時のギャップが大きいですね。

 

あなた自身の仕事時間や仕事の内訳はどんな感じでしょうか?トップはいかがですか?また、トップはIRの仕事にはどれほど時間を割いておられますか?私自身は、トップが自らの時間の少なくとも2割をIRの仕事に割くべきと考えていますが、いかがですか?いい意味でトップをIRの仕事へ巻き込んでいきたいものですね。そのお手伝いが必要ならばいつでもディア・マスターズへご用命ください。それでは、また来週!

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