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2021年8月

  • 193号/理想と現実のはざま(31日)
  • 192号/リアル vs バーチャル(23日)
  • 191号/夏休みの晴耕雨読(16日)

2021831日/193号 理想と現実のはざま

今日で8月も終わり。高校野球も終わってしまったし、残るはパラリンピックですね。車いすラグビーやブラインドサッカーはテレビ観戦からでも迫力が伝わってきます。メルマガ192号(8月23日付け、リアル vs バーチャル)へメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

『板倉様、おはようございます。○○です。なかなか好天に恵まれず、畑の作物も雨がうれしいのか、鬱陶しいのかよくわかりません。日照りが続いた時期に、キュウリやトマトはほぼ枯れてしまい、キュウリの新しい苗を植えましたが、長く続いた雨に打たれ、元気がありません。

ナスとピーマンだけは例年同様ですが元気で、たくさんなっています。

 

私も監査業務に就いてから半年が経過し、ようやく監査先の方々との面談を対面実施できるようになりましたが、やはり、対面でお目にかかって打合せできることは、これに代わるものはないと痛切に感じます。Webでの打合せに慣れる一方で、やはり対面の良さも生かせることがわかったことは収穫です。これからは感染リスクを考えながら、どう現場密着の監査を行うかが大きな課題ですね。また、新しい情報を楽しみにしています。』

 

我が家の家庭菜園もナスとピーマンは順調に収穫中。妻が収穫に付きあってくれるのは、長雨など天候不順のため例年より野菜価格が高騰しているからに違いない(笑)。ピーマンは大好きなれど、「話がピーマン」の言葉に紐づいているせいか印象がよろしくない。ちなみに「話がピーマン」とは、話の中身がないことの例えです。平成・令和世代は使わないか…(写真は、1週間で真っ赤になったパプリカ。)

 

 

820日付け日経新聞の経済教室/私見卓見にアクサ・インベストメント・マネージャーズのハーディ智砂子シニア・ポートフォリオ・マネージャーのコラムが掲載されていました。タイトルは「IR担当者は世界と語り合え」。

 

ここ数年IRマネジャーの能力向上が著しいと感心されたうえで『あえて一つ気がかりなことを指摘したい。それは日本人以外の投資家とコミュニケーションをする能力だ。私は良い投資対象になりそうな企業に出会うと、同僚にその話をする。ほとんどが英国人かフランス人だ。彼らは関心を持つと、その会社のIRと直接話してみたいと言うのだが、通訳を介さずに外国人と対話ができる日本企業はほんの一握りだ。英語を母国語としない国の中でも、これは日本独特の問題であるようだ。外国人が投資しにくくなるので、その影響は小さくない。』(『 』内、原文のまま。以下同じ。)

 

問題提起をされたのに次いで、企業の対応状況について感想を述べられます。

 

『プレゼンテーションは英語でできても、質疑応答に自信がない。あるいは誤解があるといけないのでプロの通訳を使う、という企業が多い。通訳を使えば大丈夫だと考えるのは間違いだ。私は企業と外国人投資家の通訳付きのグループミーティングに参加し「今の訳はちょっと違うな」と思うことが時々ある。言葉の問題ではなく、ビジネスへの理解不足から起こる誤解だ。その企業を熟知している経営トップ、あるいはIRマネジャーとの英語での直接のコミュニケーションが望ましい。』

 

そして、結論として以下のように述べられます。『IRマネジャーは企業と投資家の接点、さらには日本と世界の接点でもある。多くのIRマネジャーに海外投資家と語り合ってほしい。日本企業にはそうした人材を積極的に養成することを望みたい。』

 

述べられたのは理想に近く、そんなIR人材を養成できればそれに越したことはありません。どうもガタイの大きな、すなわち時価総額が何千億・何兆円もあるような企業をイメージされてのお話に聞こえてなりません。

 

中小型株の企業ではどうすればよいのか?社内に英語の使い手がいないのだけれど、外国人投資家とのIRミーティング(取材)をしなくてはならない状況であれば、やはり通訳へ頼らざるを得ません。ほとんどの場合、その通訳は取材の仲介元である証券会社などが手配しますよね。その際、証券会社へ「取材時に使用する資料を事前に(投資家と通訳へ)提供したいのですが」という一言を添えるのをお薦めします。通訳にもレベルの違いがあるのは事実ゆえ、その資料で企業理解を少しでも深めてもらうことが狙いです。さらに状況が許せば、その通訳と事前打ち合わせを持つことかと。

 

 

もうひとつは、費用面でゆとりがあれば自社で通訳を選ぶことです。当然ながら状況は良い方向へ変わり、運まかせ的なところは小さくなります。ディア・マスターズからも経験豊富で安心して任せられる通訳は紹介可能です。いつでもお問い合わせください。それでは、また来週!

2021823日/192号 高所恐怖を伝える

メルマガ191号(8月16日付け、夏休みの晴耕雨読)へメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

『板倉様、毎週楽しい読み物を有り難うございます!まだパラが残されているとは言え、オリンピックもとりあえず無事に終わり良かったですね。こちらはと言えば、今日から、ニューヨーク市内は、レストラン屋内で食事、観劇、ジムなどに行く場合はCDC(疾病対策予防センター)のカード(自分の名前、接種日とワクチンの種類が示されている)カードを提示しないといけなくなりました。

 

完全に強要し始めるのは9月13日からだそうですが、とりあえず始まった模様。市内の結婚式場も招待客はワクチン2回接種済みが前提、という場所も出てきています。結婚する若いカップルは、親戚や親友で接種拒否の人がいると招待しない訳にはいかないし、自主的に辞退してくれれば良いが、あからさまにワクチン接種していなければ来てはダメよとも言えず頭を抱えています。(後略)』

 

『板倉さん、メルマガ送付ありがとう。当方も暑い間は、近所の散歩のみで、自宅にてオリンピックをTV観戦でゴロゴロ過ごして、8日のワクチン接種済んだら、雨続きでやはりゴロゴロ生活で締りません。一方、コロナ感染者激増ですから、当然自宅にて過ごす状態ですからね。

 

8月は、原爆記念日・終戦記念日でその種の本を沢山読みました。昔と違い戦後の資料も沢山有って結構面白かったですね。国、企業等が方向を間違えるのは似ているなぁ〜の感想です。家庭農園を開始した娘から色々と送って来ますが「新鮮さが美味しさ」と実感しています。アフガンから米軍撤退、タリバン再登場、中国の接近等、きな臭い動きで厄介な気配ですね。(後略)』

 

『板倉さん、おはようございます。いつも興味深いブログをお送りくださいまして有難うございます。(中略)さて今週号では私は「晴耕」のトウモロコシのくだりが一番刺さりました。

最初の一本の味覚。これはうらやましい限り。私もトウモロコシ好きですから「そういうの食べたい!」と思いました。そして1週間遅れの残りの収穫。なんと全然ダメとは驚きました。

わずか一週間でそんなに違うものですか?見た目はとてもおいしそうなのに…残念でしたね。農家の方々のご苦労がわかりました。「雨読」のほうですが、最近、大野萌子さんという人の書いた「言いかえ図鑑」という本を読みました。新聞広告が面白そうだったので。板倉さんのことですから、もうお読みになったかもしれませんが、ものは言いようと思っていましたので、内容に興味がありました。どんなことが書いてあるのかというと、

 

一例ですが、

「いまヒマ?これやってくれないか?」⇒「忙しいところ悪いが力(ちから)貸してくれ」

「誰でもできる仕事だから大丈夫よ、お願いね」⇒「君にしか頼めない仕事なんだ、頼む」

 

これは本に書いてあったものではありません。私が考えたものです。読んでみて、確かに面白いのですが、ちょっとボリュームがあり最後まで読むのは大変でした。会社の仲間のために、ダイジェスト版を作ってあげました。板倉さんのお仕事にも関係があるかと思って一応ご紹介しました。早く暑気払いしたい!…と思っていながら、なかなか宣言が終わりません!()

お元気で!』

 

朝夕、ずい分と過ごしやすくなりましたが、日中の暑さにはまだうんざりです。そんな方へ、次の動画をお届けします。

 

https://www.youtube.com/watch?v=uQHhYRuaEtM

 

特撮一切なしと聞き、最初は信じられませんでした。アラブ首長国連邦の最大都市ドバイにある世界一高いビル、バージ・カリファのてっぺん、地上828mでニッコリ微笑む女性は本物のエミレーツ航空客室乗務員ではなくスカイダイビングのインストラクターとのこと。7年前にドバイを訪れ(海外IRではありません)、同ビルの展望台に上りました。高さは、地上460mくらいだったはず。曇天(というか、細かい砂が舞っている感じ)で写真のような見晴らしでした。そこから350mも高い、まさに頂上に立つとは高所恐怖症のわが身には信じられません。

 

先週、2社のクライアントと面談しました。コロナ禍が続く中、それはそれは、久しぶりに対面で面談する機会でした。1社は関西から出張された足で、もう1社は2年ぶりにお話をおうかがいする場でした。リアルに人と人が会って話をするというのは、オンラインに慣れてしまった今だからこそ、ほんとに贅沢なことであると実感しました。相手の方もそうであったに違いありません(そう願いたいものです(笑))。

 

先のバージ・カリファの話もそれに通じるものと思います。あの〇〇にキュンとくるような独特の高所感度は、その場に行かなければわからないですよね。(〇〇は人によりキュンとなる箇所が異なるようです)。逆に言えば、オンラインでさらに映像・写真・文章を駆使して同様の充実感を実現することが、ますます求められるのだろうと再認識した次第です。それでは、また来週!

2021816日/191号 夏休みの晴耕雨読

残暑お見舞い申し上げます。皆さんは、夏休みをどう過ごされましたか?私は、前半はあまりの暑さに家にいて、中盤はコロナ感染の爆発的増加を恐れ家にいて、終盤は台風・長雨の天候不順で家にいてと、ほぼおこもりでした。オリンピック開会中は、毎日テレビにかじりついて見入っていたものの、閉会後は見る番組も見当たらず寂しい限り。どの局もお天気か、コロナか、はたまたバラエティかの犬の卒倒(ワンパターン/80年代にはやりました)ばかり。

 

自然、動画配信に走らざるをえません。そんな中、はまったのがアマゾンオリジナルの刑事ドラマ「Bosch(ボッシュ)」です。一旦見だすと、間違いなくシーズン7まで一気見することになると思います(笑)。脚本、役者、絵(画像)、音楽と4拍子そろってます。だまされたと思って一度ご覧くださいませ。

 

https://www.youtube.com/watch?v=9qnUMKfxRho

 

さて、それ以外は晴耕雨読で過ごしました。晴耕雨読と言うと何やら昔の文人みたいでかっこいい響きですが、実際のところ他に何もすることがなかったという寂しい状況なのでした(笑)。

 

<晴耕>は、区民農園でのトウモロコシ、ナス、ピーマン、エゴマ、モロヘイヤなどの世話。水やり・除草は年中行事ですが、収穫が始まる時期でもあります。その一つがトウモロコシ。育成過程で脇芽をとってしまうため一株にトウモロコシ一本が基本になります。それゆえ、その一本の収穫が成否に直結。種まきから育て、間引きをして12株へ絞り込みました。背丈はスクスク伸びて2m超ほどに。収穫適期は、絹糸(ひげ)がこげ茶色になった時。それを逃さずまず1本収穫。その晩、茹でて試し食い。噛んだ時に口いっぱいにジューシーで、何とも言えぬほのかな甘みが広がります。大・大・大成功と喜んだものです。

 

1週間後、今度は7本を収穫。刈っている最中に初回との違い(=前回より軽くなったような気が)を感じたものの、見た目は写真のとおり立派なもの。帰宅して早速、2本を茹でてみました。が、味の違いは明らか。甘みは全くなし。ジューシーさも無いためか、噛むと実の一粒一粒が想像以上に歯にまとわりついて嫌な感じ。とても食べられるものではありません。ショボン…ということで、美味しくいただいたのは12本中の1本(=8.3%)という結果に終わったのでした。収穫遅れが致命傷になったのは明らか。次回、同じ轍は踏まないぞ~と誓ったのでした(笑)。

 

<雨読>は、岩波新書「ポスト戦後社会」(吉見俊哉著)が記憶に残りました。同書は、シリーズ日本近現代史⑨として2009年に発刊。1970年代から2000年頃までの日本における主だった出来事を振り返ります。例えば、あさま山荘事件(1972年)・国鉄民営化(1987年)や6070年代の公害訴訟等を説明しながら、その意味合いを説いていきます。当時のことをぼんやりと記憶しているだけの私にとっては、「そっか、そういうことだったんだ~」と目からうろこ的なところが多々ありました。

 

特に、日本に限らず他国でもそうに違いないと感じたのが次の一節です。

(前略)『「しっかりと計画を立てて、豊かな生活を築く」(<利>志向)や「みんなと力を合わせて世の中をよくする」(<正>志向)といった未来中心の考え方が弱まり、「その日その日を自由に楽しく過ごす」(<快>志向)や「身近な人たちとなごやかな毎日を送る」(<愛>志向)といった現在中心の考え方がより支配的になっていった。現在中心の考え方は、1973年の52%から1998年には67%にまで増えており、その分だけ、人びとの現在に対する<未来>の拘束力が弱まっていったと想定できる。<未来>を準拠点にして現在を位置づけることは、近代社会の根幹をなす価値意識であったわけだから、70年代以降に顕著になるこの変化は、戦後社会という域を超えて、近代社会の地殻変動が始まっていたことを示している。』

 

810日付の日経朝刊1面トップ記事。IPCCIntergovernment Panel on Climate Change)は、2040年までに気温上昇が1.5℃に達し、それは人間の活動が温暖化させてきたことに疑う余地がないと断定しました。温暖化は、高度成長により手にした豊かさ、極論すると今現在がよければよいという刹那的な考え方がもたらしたものと言えるのでは。とすれば、今一度、現在中心の考え方から未来中心の考え方へ立ち返る時ですよね。そう考えた時、ESGSDGsの意義が少しばかり理解できたような気がしました。

 

今日から年末まで、体調には気をつけて一気に駆け抜ける所存です。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。それでは、また来週!

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