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2017年9月

  • 16号 仕事の秋(29日)
  • 15号 食欲の秋(22日)
  • 14号 芸術の秋(13日)
  • 13号 法務大臣からの手紙(7日)
  • 12号 伝わるコミュニケーションに必要なこと(1日)

2017年9月29日/16号 仕事の秋

 先週はメルマガ(秋シリーズ② 食欲の秋)を22日(金)に配信しました。2日後、24日(日)のNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」見終わって、明日からまた仕事じゃ~と思いテレビを切ろうとすると、メルマガで書いた恵林寺(えりんじ)が紹介され始めたのであわてました(あわてる必要はないのですが)。ドラマでは、松平健演じる武田信玄が急な最期をとげましたが、その菩提寺であることから取り

上げられたんでしょうね。ご覧になった方も多かったのでは?

恵林寺についてこちらからどうぞ。

 

今週は、恵林寺から東北へ約250km移動した茨城県ひたちなか市での話。市内にある武田というところは、武田氏をはじめとする甲斐源氏発祥の地だそうです。武田信玄にはまって、そんな所まで行ったんだと思った人…ハズレです。「ひたちなか」の地名が示すとおり日立グループ企業がたくさん立地しています。そうか、日立の見学会へ行ったんだと思った人…ほしいけど、ハズレ。実は、コマツ製作所茨城工場の株主見学会へ参加してきました。

 

メルマガ3号(627日配信、株主総会のお手本)でお伝えしましたが、私は同社株主です。株主通信が送られてくるたび工場見学会に申し込むものの、ハズレつづけました。が、今回、長期投資家は、色々なところで報われること身をもって体験しました(笑)。

 

工場見学当日(27日)は曇天。自宅から工場まで結構、時間もお金(往復7000円)もかかりました。軽い昼食をすませ、品川から常磐線の特急ひたちに乗車。目的地の勝田駅まで約90分。全席指定だし、時間も時間だから席は十分空いていると思ったら大間違い。東京と上野からの乗車客で満席。定刻どおり勝田駅に到着するとバスが待っており、全員集合を確認して、いざ工場へ出発。車中では、会社紹介ビデオが流され、飽きかけてきた頃に到着。事務所棟の会議室へ案内され少休憩をとった後に開始となりました。見渡すとざっと50名前後の株主が参加されています。聞けば前日にも同様の株主見学会を開催しており、2日間で103名が来場されたそう。ちなみに応募競争倍率は3倍だったとのこと。

 

プログラムは以下のとおり。

 13301415   茨城工場長(執行役員)プレゼン

 14201540   工場(組み立て工程)見学と建機デモ

 15551610   質疑応答、終了

会社からの出席者は5名。工場長(執行役員)、業務部長、管理部長、開発部長(ここまで工場所属の方)、コーポレートコミュニケーション(CC)部長。他にCCから少なくとも23名が司会進行やPC操作などで対応されていました。

 

工場長は、早口(自分でもそう言われていたが)ながら歯切れよく、ところどころに株主視点の感じられるプレゼンをされました。

 

  業績好調は第1四半期の決算発表内容からある程度理解していました。そのことを茨城工場自体の例として(茨城工場の)生産台数推移グラフで紹介されました。もちろん「生数字」でなく、ある年度を基点とした指数での推移です。それによれば、今期は過去ピーク(2011年度)を100とするとその約9割の水準で推移しています。

  上手いなと感じたのは、その時に同社株価がどのように動いているか、そのグラフに重ね合わせて見せた点です。残念なことに株価推移と生産台数推移との間には、全く相関関係は見られませんでした。でもこれって、製造現場の方々も常に株価を意識していることの見事なアピールになってます。

  同工場は今年で設立10周年。進出を決めたのは当時の坂根社長。決め手は常陸那珂(ひたちなか)港に直結しているから。工場から港までほんの3.5kmの距離。完成建機を自走してコンテナ船へ積み込める。栃木県真岡工場で製造していた時は、1台を運ぶのに、まず完成建機を分解、コンテナ車含む9台の車を手配、しかも真夜中の搬送、さらに現地到着後あらためて組み立てが必要。聞くだけで気が遠くなるオペレーションです。それが一挙に解決された。面白かったのは、道路一本を挟んで日立建機の工場があること。荷動きは、恐らくお互いだだ漏れのはず(笑)。

 

組み立て工場見学では、ラインをもう少し明るくしてもよいのではと感じました。節電のため?そんな暗い気持ちを吹っ飛ばしてくれたのが、建機デモです。まさに百聞は一見にしかず。写真をご覧ください。軽快な動き、そしてショベルカーがダンプカーへ岩石を積み込む際の大音響に圧倒されました。このうちの1台(=国内生産している最大ダンプカー)は女性ドライバーが運転されており、またびっくり。入社3年目で、今秋に開催されるグループ技能オリンピックの選手だそうです。

 

帰りのバス車中、後ろに座った年配の二人の会話が、聞くとはなしに聞こえてきました。「あのね、日立建機はね~(見学会で)お土産にミニカーくれたのよ」。そう言えばコマツは、ちゃっかり販売してました。「工場の中、暗かったね。どうしてか質疑応答で聞こうと思ったんだけど、まぁいいかと思って(聞かなかった)」。それ、聞いてよ~(笑)。人が持つ印象に案外、大きな違いは無いのだろうなということを再認識しました。ディア・マスターズは第3者のフェアな眼でとらえた印象をクライアント企業へ伝えていきたいと思います。それでは、また来週。

2017年9月22日/15号 食欲の秋

 先週のメルマガ(秋シリーズ① 芸術の秋)配信後、IR支援会社取締役から以下のメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

「(IR活動における)サイエンスとアートは全く同感で、アートの中に結果的にフェイクとなるものがあったりしますが、全てセーフです(笑)。~中略~ 話を戻します。同じようなセリフを10年以上使っています。アメリカの投資家とヨーロッパの投資家の特徴を一言で表現すると、というもので、どちらがどちらか、もちろんお分かりだと思います。」

 

さて、今回は秋シリーズ② 食欲の秋です。夏バテした体調を回復するためにも、涼しくなった秋に食欲が増すのは自然なこと。魚、野菜、果物から新米まで食べたくなるものが多くなります。また、クマの冬眠みたいに冬の寒さに備えて栄養を蓄えることは理にかなってます。

 

不安定な天気が続いていましたが、抜群の行楽日に恵まれブドウ狩りに行ってきました。場所は、山梨県笛吹市のぶどう農園です。有楽町から中央自動車道経由で2時間半くらいかけて現地へ到着しました。

 

「有楽町から」と書いたのは、正確には「有楽町バスターミナル」からです。そうなんです。ブドウ狩りには、日帰りバスツアーで行きました。バスツアーと言えば、昔の学校遠足などで使われるバス(=70年代前半まで)は、車内に独特の臭い(匂いでなく、臭い)がしてました。それは、ほんとに何とも言えない嫌な臭いです。消毒臭とも違ってましたね。何に例えたらいいものか。でも例えるものが無い。冗談抜きでそこでしか、味わえないような嫌な臭いでした。私は、それが大大苦手だったのですが、不思議なことに、周囲にそんなそぶりを見せる子は、一人もいませんでした。「やだな~」と思っている中、出発進行。行程に山道があると、大抵はバス酔いしてました…すみません。話がそれました(汗)。

 

バスツアーは40名程度で、そこへ女性ガイドさんが1名。道中の名所旧跡の案内をしてくれるのスタイルは変わらずです。加えて、歌も歌うのかなと思っていましたが、さすがにそれは無し。話がうまく、飽きさせることのないガイドさんでしたが、ブドウ狩りにちなんだクイズを出しました。

 

「みなさ~ん。ギャル曽根さん知ってますよね。今からおじゃまするブドウ農園でギャル曽根さんが大食いチャレンジしたそうです。40分間で、巨峰一房を何房食べたかと思いますか?」一房って、だいたいこれくらい(写真参照)です。(答えは最後に)

現地到着して簡単に説明を受けた後、狩りのスタート。最初は誰もが、周りを見ながら遠慮がちに行動していますが、5分とたたないうちに変わっていきます。色の濃い巨峰が美味しいと聞いているので、それをめがけて一目散です。総時間50分の半分くらいが経過したところで、巨峰に飽きた方へということで、既に狩られて冷蔵庫で冷えた別種のブドウの提供もありました。当方、最後の10分は、同園での昼食(バーベキュー)があることを考え、ブドウ狩りは一休みして写真タイムで過ごしました。

 

昼食後、バスツアーのもう一つの目玉である恵林寺(山梨県甲州市)へ向かいました。恥ずかしながら訪問するまで、お寺の由緒は言うまでもなく、読み方さえも知りませんでした(「けいりんじ」と思っていたら「えりんじ」と読むそうです)。①武田信玄の菩提寺②快川和尚が織田信長の焼き討ちに合った際「心頭滅却すれば、火も自ずから涼し」と詠んだ山門がある③うぐいす廊下、四脚門、柳沢吉保の墓、宝物殿、庭園など、見どころ満載のお寺です。

実はこのバスツアー、先週のジャパン・オペラ・フェスティバル2017同様、抽選券に当選したものです。私は、一生を通じて運にはプラスの時とマイナスの時があり、それがかみ合わさっているのだけれど、最後は原点になるという考え方をしています。作家の色川武大さん(=「麻雀放浪記」の阿佐田哲也さんといった方がいいかもしれませんね)が「うらおもて人生録」に自身の経験をもとに書かれていて、妙に納得して、そう考えるようになっています。とすれば、今はプラスの時かしらと思ってしまいます。

 

ギャル曽根が40分間で食べた巨峰は、全部で6房だそうです(驚)。私は、バーベキューがあることを考えてセーブしながら食べたとは言え、一房程度でもう十分だったのに。ちなみに一房、だいたい300gだそうですから、ギャル曽根は40分間で1.8kgを平らげた計算です。これぞ「いと、をかし」ですね。それでは、また来週。

2017年9月13日/14号 芸術の秋

 日暮れが随分と早くなって、急に秋めいてきました。読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋等々、色々ありますが、皆さんにとって今年はどんな秋になるでしょうか?

 

先週、運よくジャパン・オペラ・フェスティバル2017の招待券に当選したので、妻と行ってきました。招待券は日経CNBC関係でゲットしたのですが、主催はジャパン・オペラ・フェスティバル実行委員会と公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団です。同財団の代表理事を務めるのは、さわかみ投信創業者の澤上篤人さんです。3年ほど前だったと思いますが「ザ・テノール真実の物語」という実在の韓国人テノール歌手をモデルにした日韓合作映画(日本から伊勢谷友介が出演)を見ました。泣ける映画でした。その時、初めてさわかみ財団がオペラ普及活動に取り組んでいることを知りました。

 

今回、再びのご縁となったフェスティバルは、イタリアのボローニャフィルハーモニー管弦楽団の演奏、吉田祐史さんの指揮という内容。プログラムは2部構成となっており、第1部がイタリアオペラ作曲家の作品、第2部がイタリア映画音楽の特集。第1部ではヴェルディとか、ロッシーニとか名前は聞いたことあるんだけど、恥ずかしながら初めて聴く曲ばかりでした(または、聴いたかもしれないけれど、記憶に残ってない)。第2部は、有名映画の映画音楽で、多分、誰もが聞き覚えている曲ばかり。演奏された主な曲は「ゴッド・ファーザー」「ロミオとジュリエット」作曲ニーノ・ロータ、「ニュー・シネマ・パラダイス」作曲エンニオ・モリコーネなどです。こちらにはグッとこみ上げるものがありましたね。

 

音楽を堪能できたのは、曲や演奏家・指揮者が素晴らしかったからに違いありませんが、会場(ホール)が良かったことも大きな理由です。申し遅れましたが、会場は東京赤坂のサントリーホールでした。そうです、ステージを観客席がぐるり360度取り囲んでおり、しかもブドウを育てる段々畑のようになっている日本初のヴィンヤード形式ホールです。学生時代、グリークラブで歌っていた頃、定演やジョイントコンサートで利用していた○○ホールや××会館とは響きが違います。比べること自体失礼(笑)。

 

偶然ですが、910日(日)付け日経新聞にサントリーホールのことが特集記事として取り上げられていました。同ホールは、198610月に開場して以来、30年。この度、改修工事を経て、9月にリニューアルオープンしたとのこと。

 

音響設計を手掛けた豊田泰久さんの苦労話が興味深いです。吹奏楽部でサックスを吹いてはいたが、プロになれるほどの才能はなく、絶対音感があるわけでもない。そんな豊田さんは仕事を引き受けると、実物10分の1サイズで大人が入れるほどの大きさの模型を作り、徹底的に音響実験を繰り返し、自分の耳で音響を確認。同業者は世界に数多いが、模型を作るまでする人は、さすがに少ないそうです。音響設計とはつきつめると「部屋の形と材料で決まる」と言われています。

 

面白いのは、そう言われる一方、(音響設計は)サイエンスなのかアートなのかという問題があることを言われている点です。音響学に基づいた分析とともに、音楽を理解する芸術センスが求められると。

 

海外新ホールでの試演初日のこと。慣れない空間でオーケストラ全員が大きな音を出して、風呂場の大音響のようになってしまった。案の定、他の楽器の音が聞こえないので何とかしてくれと注文がきた。それに対して「もう少し小さな音で演奏してみてください」と言い残して2週間後。先方より「いい音になった。どこを直したのか?」と問われるも、どこにも手は入れていなかったそうです。これって、アートとは言えないかもしれませんが、少なくともサイエンスではないですよね(笑)。

 

ひるがえって、IR活動の中にもサイエンスとアートが同居していると感じるのは私だけでしょうか?例えば、IR取材。件数レビューから始まり、セル・バイサイドの属性・特長分析、想定Q&A準備、実質株主判明調査、更にターゲティング、IRストーリー作成等々、まさにサイエンスの世界そのものでは。

 

そこまで持てる知力を総動員しながら、取材の成否を決めるのは(取材相手に対する)ちょっとした得意・苦手意識、好き・嫌いの相性、一目見た時の直感だったりすることはありませんか?あるいは、取材毎に時間をかけ準備して臨んでいるのに結果に繋がらない投資家がいる一方、これといった手ごたえがあったわけではないのに、気がつくと株主になってくれていたとか。

 

ディア・マスターズでは、サイエンスの部分は申し上げるまでもなく、アートの部分についても第3者の眼でコーチングを行っています。気がついていなかったところに気がつくのは、スッキリするものです。いつでもお問い合わせください。それでは、また来週。

2017年9月7日/13号 法務大臣からの手紙

 今週は、東京で証券会社カンファレンスが開催されています。メルマガ読者の中にも参加されている方がおられると思います。来日される海外投資家数は増えているのでしょうか?今どきの旬なテーマは何なのでしょうか?機会があればお話を伺いたいものです。

 

今回「法務大臣からの手紙」というメルマガタイトルですが、海外渡航に関する話です。法務省から私自身の海外渡航記録を取り寄せました。きっかけは、FBで読んだ記事です。どこの国を訪問したとか、あの旅行は誰と行って懐かしく思うとか、と同時にライフログにもなりますというのに惹かれました。8月中旬、法務省へ出向いて申請。夏休みにかかるので最長3週間かかると言われた期間を過ぎて、そろそろかな?と思っていた矢先に届きました。しかも重量オーバーのため料金不足とのお知らせハガキと一緒に。

 

余談になりますが、封筒に差出人として法務省入国管理局のスタンプがドーンと押してあるので、大事な手紙と考えて郵便局もひとまず配達してくれたのかしら。いずれにしてもこういうのってホントに嬉しい。10日以内と言わず、即、郵便局へ行って不足料金を支払いますからね(笑)。

 

開封すると上川陽子法務大臣名で「保有個人情報の開示をする旨の決定について(通知)」のカバーレターとそれに続く出入国記録が20ページくらいありました。カバーレターには、私が指定した期間(198411日から2017731日)の出入国マスタファイルを全部開示するとありました(選択肢としては部分開示もありです)。もしも、開示内容に不服がある場合は、3カ月以内に法務大臣に審査請求することができるそうです。もちろん、不服などございません。

 

早速、出入国記録を一読しました。感想は、正直、情報内容や開示方法が期待値よりも低かったのでガッカリでした。一番楽しみにしていたのは、訪問国数の正確なカウントです。自己カウントでは、31か国だったので、抜け漏れが無いか答え合わせができると楽しみにしていたのです。残念ながら、それはできませんでした。香港・フィリピン駐在期間中、いわゆるアウト-アウト時代の記録が欠けていました。仕方のないことなのでしょうが…

 

開示方法が3種類にもなっていたことで戸惑うこともありました。今から30年以上前の記録を抽出するにあたり、出入国管理システムも大幅に変更されているでしょうから、これも当たり前と言われればそうなんでしょうけど。また、調査結果が古い記録から並べられていたり、新しい記録から並べられていたりして分かりづらい点もありました。

 

でも、そんな期待外れな面を差し引いても、渡航記録を取り寄せてよかったです。それまで完全に忘れ去っていた記憶が、渡航先や年月日からフッとよみがえってくるんですね。ヒトの記憶の不思議さを実感しました。

 

  198531日~320日、ジャカルタ(インドネシア)

初海外旅行。大学卒業旅行で、後輩と二人インドネシアを周遊しました。ジャカルタ、バンドン、ジョクジャカルタとジャワ島を東へ移動して、最後はバリ島で締め。強烈な食あたりで動けなくなったり、警官からホールドアップされたり等々、その時は死ぬかと思ったけど、今になるとなぜか笑える旅行。

 

  1993321日~330日、ロンドン(英国)、ウィーン(オーストリア)

新婚旅行。この記録を見た妻は「へぇ~10日間も旅行してたんだね」と意味深な発言あり。地雷を踏まぬよう話題転換したのは言うまでもなし(笑)。

 

  200799日~916日、サンフランシスコ他(米国)

IR担当になって初海外(実務)IR。翌年5月より柳楽CEO(当時)の海外トップIRに同行しており、その後、日東電工を退職するまで継続。途中、金融危機や天災など色々ありましたが、途切れることなく今も続いているのは、誇らしいかぎり。

 

最後に法務省からの渡航記録取り寄せ方法ですが、以下の4点を準備して法務省入国管理局へ送付するか、持参してください。記録の閲覧もできますが、交付を希望される方がほとんどと思います。受付後2週間くらいで手元に届くそうです。詳しくは次のサイトを参照してください。私は電話でも問い合わせしましたが、親切に教えてくれました。それでは、また来週。

 

http://www.moj.go.jp/hisho/bunsho/disclose_disclose05-05.html

 

 ◆開示申請書へ必要事項を記入

 ◆手数料として収入印紙(300円)を開示申請書へ貼る

 ◆返信用封筒を同封。切手を貼ること忘れない(私の場合は92円では料金不足でした)。

 ◆免許証などの身分証明書コピーを同封

2017年9月1日/12号 伝わるコミュニケーションに必要なこと

 今日から9月ですが、東京では残暑を楽しむ(?)間もなく、秋のような涼しい気温(21℃)になってます。前回のメルマガ(8月28日配信/日経IRフェア行ってきました)に対して、ご意見・ご感想いただきました。①個人投資家の裾野が広がったことはうれしいけれど、米国みたいに「今だけ、金だけ、自分だけ」というような社会に日本がなって欲しくない②説明会の方式をネット参加可能、質問はチャット、アーカイブ残して機関投資家も視聴できるようにして、クイズ形式で企業が懸賞でもつければ、下手なドラマより視聴率とれるかも、等々。いつもありがとうございます。

 

今回は、株式会社A and Liveの高田明代表取締役です。ジャパネットたかた創業者とお伝えした方が名前と顔が一致するかもしれませんね。テレビショッピングやネット通販で何かしら買ったものがあるのでは。わが家では掃除機や腕時計など購入歴ありです。高田さんは、2015年に社長の座を長男に譲り退任され、現在は講演活動などを展開されています。先日、講演会でお話を聴く機会にめぐまれました。

 

高田さんは1948年長崎県平戸市生まれ。御年69歳ですが、とてもそうは見えません。登壇され「みなさ~ん、高田明ですッ!」と例の甲高い、明るい語りでスタートするかと待ち構えていると、真逆のそれは低く沈んだ声で、体調悪いの?ご機嫌ななめ?と気になるようなトーンで始まりました。が、5分とかからずテレビショッピングそのままの熱い語りへと変化。そうなんです、意図的にいつもと反対の演出をすることで聞き手の注目を見事、冒頭からわしづかみにしました。

 

講演は「夢持ち続け日々精進、伝えることから始めよう」というタイトルで90分間、過去から現在、そして今後の夢について語られました。どうしてもあの強烈な個性からご自身の人物像に関心がいきがちかと思うのですが、創業経営者としての揺るがない経営哲学を知りました。

 

1974年に父親が経営するカメラ店へ入社、その後1986年、37歳で独立され「株式会社たかた」を創業。この後の成長が半端でなく凄いです。昨年で創業から30年ですが、この間の年間売上平均成長率が約30%にもなります。昨年売上は1783億円と過去最高を記録、今年は1900億円いくんじゃないかとのこと。ジャパネットが上場企業だったら、このようなことはおっしゃらなかったとは思いますが、それも含めて30年間にわたる経営の想いを率直に吐露されました。

 

1986年 創業

1989年 3億円(1990年ラジオショッピング開始)

1992年 14億円

1994年 43億円(テレビショッピング参入)

1995年 71億円(カタログ通販・折り込みチラシ開始)

2000年 421億円(オンラインショッピング開始)

2010年 1759億円(地デジ移行とエコポイントのテレビ特需)

2012年 1170億円(特需反動減で2010年から3割減収)

2016年 1783億円(最高売上更新)

 

「今を一生懸命に生きる」ということを何回も何回も言葉を変えてお話されたことが印象に残りました。「目の前のことを一生懸命にやっていれば、自然と次の課題が見えてくる」「失敗というのは一生懸命にやらなかったこと。一生懸命やっても結果がでなかったのは、失敗ではなく試練」「一生懸命に今を生きていれば、時代が味方してくれる」「問題のボトルネックは一生懸命に生きていないと見えてこない」等々、 同様なことを言われる方は多々おられますが、ご自身の経験と実績に基づいた言葉なので重みが違います。

 

もうひとつ勉強になったのは、講演会タイトルの「伝えること」の重要性とその具体的なスキルについてです。コミュニケーションで最も大切なことは「伝えること」ではなく「伝わること」だと言われました。伝えたつもりになっていたが、実際は…ということが日常生活でもちょくちょくありませんか?

 

基本は、伝えたいという強い気持ちを持つことが前提。そのうえでスキルとして説明されたことが①間の取り方が最重要(間は、次の有を生み出す無と言われました)②伝えたいことを絞る③全身で話す。言葉で伝わるのは1割、残り9割方は声のトーンや口調、ボディランゲージとのこと。小型ビデオカメラのテレビショッピングをステージ上で再現されました。小さい、軽いということをアピールするためのポイントは、まず手に持つこと。そして持っていない方の手の指で、カメラを指す動作です。これで視線は自然とカメラに向かい、小さいということが強調できるというのです。たったそれだけのことですが、確かにそのとおりでした。

 

IR活動においてセル・バイサイド、そして社内に向けて伝わるコミュニケーションの重要性は増しています。参考になれば幸いです。それでは、また来週。

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