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2022年1月

  • 211号/絶滅危惧動作と東証再編(31日)
  • 210号/デジタル化9か条のご誓文(24日)
  • 209号/2022円を予想すると…(11日)

2022131日/211号 絶滅危惧動作と東証再編

メルマガ210号(2022年1月24日付、デジタル化9か条のご誓文)へメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

『板倉さま、おはようございます。いつもお世話になっております。メルマガ拝見しました。採れたて野菜はみずみずしいですね。人参は大きすぎるよりも甘くておいしそうですよ。さて、○○様が先週撮影したIR動画をHPに掲載して下さいましたね。今回の動画が○○様のIRの一助になったとしたら大変うれしく思います。

 

昨今では株式相場が厳しい環境にありますので、株価は企業価値以上に売られる傾向にあると思います。しかし、こういうときだからこそ、企業は投資家へのIRを強化する時期ではないかなと思うのです。他にもご出演を希望する企業様がいらっしゃいましたらご一報くださいませ。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。』

 

 

「絶滅危惧動作図鑑」(藪本晶子著、祥伝社)を読みました。タイトルどおり絶滅してしまった動作や絶縁しそうな動作100種類をイラストと共に解説している本です。絶滅危惧レベルを6段階に設定しています。

レベル5、やったことがない、日常生活で見たこともない動作

レベル4、ちいさい頃に何度かやったことがある動作

レベル3、かつてはやったけど、今はやらない生活の中でもあまり見なくなった動作

レベル2、そういえば全然やってない動作

レベル1、ここ最近でだいぶ頻度が下がってきた動作

レベル0、今は普通にやっているけど、今後なくなってもおかしくない動作

 

レベル5では、カツオ節を削る、チャンネルを回す、うさぎ跳び、体温計を振る、メンコ遊び、スカートめくり等々。最近では、確かに見ない動作ばかりです。でも、私自身が小学生の頃(=半世紀も前ということに驚く)には普通にやってましたけど(笑)。著者は1994年生まれの御年28歳なので、見たこともない動作だし、やったこともない動作でしょう。

 

レベル4,3では黒電話をかける、障子を破る・張る、あやとり、ギョウ虫検査、和式トイレで用を足す、ラジカセで音楽を聴く、マッチをする、雑巾がけ、車の窓を手動で回して開ける、電気を消す、辞書を引く、歩きたばこ等々。黒電話、和式トイレ、ラジカセなどはいまやレトロで、昭和ブームの火付け役になっているのでは。

 

レベル21ではお札を数える、りんごの皮をむく、体育座り、前へならえ、ペン先に息をかける、切符を入れる、名刺交換、タバコに火をつける、レジ打ち、本を選ぶ、大人数で乾杯する等々。このレベルでは体育座り(=三角座り)や前へならえは教育現場で残っているのかもしれません。お隣にある小学校の朝礼を見て思うのは、運動場の広さに比して何と生徒数の少ないことか…つまり体育座りや前へならえして、省スペースを図る必要なんてまったくないということ。私の小学校時代は1クラス45名、6学年で2000名という大所帯でした。名刺交換や大人数での乾杯は、コロナ禍で加速していますね。

 

お札を数えるやレジ打ちから、ふと銀行での硬貨取り扱いを思い出しました。メガバンク、例えば三菱UFJ銀行では20204月から大量硬貨取り扱い手数料が新設され、100枚までは無料ですが、101枚~500枚なら550円、501枚~1,000枚なら1,100円、1,001枚以上は、1,650円です。私は、メルマガ107号(2019917日、瑣事を愛する)で書いたように100円と500円硬貨による自称600円貯金の愛好者です。が、この手数料新設とキャッシュレス決済の普及で600円貯金は絶滅したのでした(閑話休題)。

 

絶滅(危惧)動作は社会、ヒト、モノ等の様々な変化がもとになって生じます。文中に電気のひもを引っ張って消す、があげられています。著者とみうらじゅん氏(1958年生まれ、「ない仕事の作り方」文春文庫はお薦め)の巻末対談でみうら氏は「電気のひもの先に、さらに長いひもをくくりつけて、寝ながら消せるようにしてましたね。結局、真っ先に絶滅していく行為っていうのは人が工夫してやろうとしたことなんじゃないかと思いますね」と言ってます。確かにやってたし、この言葉には納得してしまう。

 

この4月から東証の新区分が始動しますね。東証の狙いは、現時点での成否は別として、上場企業の持続的な成長と中長期の企業価値向上により投資家マネーを引き寄せること。5区分を3区分へ仕分けるという大きな改革になります。この改革を工夫と見たとき、絶滅してしまう行為があるとすれば何でしょうか?IR活動は、忙しくなることはあっても、なくなることはなさそうです。ただし、コロナ禍の影響ではありますが、取材のように対面から電話やオンラインへ姿を変えた業務もあります。今年1年は、IR活動の様々な変化の年になるのではないでしょうか。ディア・マスターズも高くアンテナを張り、クライアントの皆さんへ持続的な価値提供できるよう励む所存です。それではまた来週!!

2022124日/210号 デジタル化9か条のご誓文

寒い日が続きますが、いかがお過ごしですか?東京ではオミクロン感染者数がとうとう1万人を超えて過去最高を記録。前職OBによる飲み会は、参加者多数のため急遽延期に。久しぶりに話ができる、と期待していたのですがしかたありません。空いた時間には区民農園へ通っています。とは言え、霜が降りた朝の作業は、それらしいことは何もできず様子見くらい。写真は、最後の収穫(=14本目)となる大根と初収穫の人参です。大根はずっしりくる重さがある一方、人参はほっそり。大根は成長度合いが見えるのですが、人参は地中に埋まったままで判断できず、収穫のタイミングが少々早かったようです。

日経BP総研に「中小企業のデジタル化9か条」という記事がありました。コロナ禍でテレワークも3年目に突入。今までのやり方・スタイルを継続することでよいのかしら、と考えていたこともあり、期待して記事を読みました。まずは9か条から。

 

中小企業のデジタル化9か条

1.テレワーク「三種の神器」導入

2.非対面を前提に業務見直し

3.事務の自動化で効率アップ

4.ベテランのリスキリング

5.会社のルールも近代化

6.心のつながりを強める

7.情報保護に全力

8.見えない「実態」を可視化

9.経営者は今こそDX投資を

 

1.の三種の神器とは、ノートPC・通信環境(Wi-Fiなど)・対話ツール(ウェブ会議など)です。ディア・マスターズの実態と照らしてみます。これはすべて整えています。インフラ面では大丈夫です。2.は、紙の伝票やマニュアルを無くしペーパーレス化で仕事ができる仕組みを作ること。そもそも、毎日伝票を切る必要の生じる仕事ではないため(ペーパーレス化を)意識することはあまりないですね。クライアントから契約書が送られてきて、判子決裁でなくデジタル決裁だった時、ペーパーレス化を実感しています。3.は2.と関連しますが、繰り返しの定型作業を自動化することです。これはRPA(Robotic Process Automation)という技術で解決できるそうな。

 

4.は一般論として若手・中堅に比較してベテラン社員はデジタル活用に苦労しているので何とかしようということ。5.はデジタル化を前提に勤務制度や人事制度まで見直す必要があると説きます。人事制度ではジョブ型を導入して話題になる企業がありますね。私見ですが、前勤務会社のフィリピン現地法人(従業員70名前後)で社長をしていた際の経験からすれば、中小企業では(ジョブ型が)機能するとは必ずしも思いませんでした。ジョブディスクリプションにない業務について関心を持たない社員が大多数だったから。その考えを改めさせるだけで一苦労です。日立製作所、NTT、三菱ケミカル、資生堂などの大企業が導入を公表していますが、興味津々成果を見守っていきたいですね。6.はテレワークで離れていても意思疎通できる仕組みを整えること。意思疎通のツール整備だけでは、不充分なのは明白。皆さんの会社ではどのように一体感を醸成し、つながっているとの安心感を形成していますか?

 

7.はテレワークには従来以上に情報漏洩の対策が必要になります。8,は自宅でいつでもPCの前に座って仕事できるため、つい遅くまでは働いてしまうとか、成果をあげようと長時間残業してしまうといった「隠れ残業の実態」を見逃さない仕組みが必要ということ。社員のPCログインとログアウト時間を取得できれば、実態と自己申告のギャップから隠れ残業を可視化できると説きます。9.は、デジタル化は投資効果が見えづらく、金額の妥当性も分からない中、経営者は決断し、改革を推し進め、結果を出す必要があるとエールを送っています。

 

「中小企業の」と枕詞がついていますが、皆さんのような上場企業(=大企業)におけるデジタル化の点検にもなると感じていただければ幸いです。私自身、9か条中で刺さったのは3つ。4.のベテランのリスキリング。ベテラン(=オジサン)ど真ん中ゆえ、デジタルスキルが退化しないよう気をつけます。次いで6.心のつながりを強める。これはクライアントの皆さんとディア・マスターズの心のつながりをどうすれば一層強められるかとの問いになりました。軽々に「○○を実施・実行します」と言えるものではありませんが、何らかの行動には移していきたいものです。最後に7.情報保護に全力。中小企業を狙ったサイバー攻撃も増えていると聞きます。ウィルス対策ソフトは当然導入していますが、パスワードを使い回さない、小まめに変更する等のちょっとしたことも対応していく所存です。それではまた来週!!

 

 

2022111日/209号 2022年を予想すると…

年明けからアッという間に10日ほどが過ぎました。皆さま、昨年はお世話になりありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。それでは2022年、最初のメルマガをお送りします。

 

年初に年間の活動計画や目標を立てたり、あるいは現在立案中という方もおられるかと思います。その際、2022年は○○○な年になるだろう/✕✕✕な年なって欲しいなぁと予想しながら立てられたのではありませんか。そんなあなたへ2022年の予想をお送りします。計画や目標を見直したり、新たに作成するきっかけになれば幸いです。

 

 

まずは定番から。米投資ファンドブラックストーングループのバイロンさんが、1986年(当時はモルガン・スタンレーに在籍)から継続している「びっくり10大予想」2022年版から。

1位 インフレ圧力拡大で株は調整売りへ

2位 消費者物価指数は4.5%

3位 FRB4回利上げ

4位 オミクロンでも大規模集会平常化へ

5位 中国の不動産投機規制強化で、他の金融資産への投資熱高まる

6位 インフレヘッジで金価格20%上昇へ

7位 需給ひっ迫で原油価格100$超へ

8位 原子力エネルギー再評価へ

9位 ESGは企業のポリシーから規制へ

10位 電気自動車のリチウム電池市場、中国が掌握

 

個人的には今年の予想には、思わずエッとなるようなものありませんでしたが…皆さんはどう感じましたか?2021年予想では、「米中が建設的な外交・通商関係を回復」「コロナ禍はある程度の常態が戻り、東京五輪が観客を入れて開催」などなど、はずれてはいるもののサプライズを与える予想がいくつかありました。8位の原子力エネルギー再評価は、年明け早々にEUが原子力・天然ガスを条件付きで脱炭素に貢献すると位置づける方針を発表しました。当たり!ってこと?

 

原文はこちら

https://pws.blackstone.com/apac/education-insights/article/blackstone-quarterly-webcast-the-ten-surprises-of-2022/

 

次いでこちらも定番。米ユーラシアグループ(政治・地政学リスク調査会社)による「202210大リスク」です。

1位 No Zero Covid(ゼロコロナ政策の失敗)

2位 テクノポーラーの世界

3位 米国の中間選挙

4位 中国の国内政策

5位 ロシア

6位 イラン

7位 2歩進んで1歩下がるグリーン政策

8位 世界各地に「力の空白」

9位 文化戦争に敗れた企業

10位 トルコ

 

1位のNo Zero Covid(ゼロコロナ政策の失敗)は、中国の失敗を予想しています。2020年のロックダウン政策によるウィルス拡散抑え込みが、成功体験の呪縛となり最も失敗した政策に(2022年は)なるということ。その結果、感染を抑えることができずに経済的な大混乱を招くとも。3位米国の中間選挙は、米国史上もっとも重要な選挙のひとつになると予想します。共和党の勝利は既に織り込まれているそう。

 

原文(日本語訳)はこちら

https://www.eurasiagroup.net/siteFiles/Media/files/EurasiaGroup_TopRisks2022_Japanese.pdf

 

そして最後は岡三証券の高田エグゼクティブエコノミストによる「2022年とんでも予想」です。

1位 コロナ明けパーティー狂

2位 異次元「神頼み政策」

3位 気候変動「令和版ノアの箱舟」

4位 中国文化大革命再来

5位 オフィス難民が公園デビュー

6位 北京五輪最多のメダル獲得、五輪リベンジも

7位 仮想空間・新技術DX拡大

8位 世界的な政治の不確実性が高まる

9位 日本沈没と首都移転

10位 「こどもは国の宝」法案が可決

 

先の2つと比べるとこちらは「とんでも」と思わせる予想が多いですね。1位コロナ明けパーティー狂は、世界中でコロナ感染終息が宣言されてパーティーがブームになり、消費意欲が高まることを予想。パーティー狂なんてバブル再来を連想してしまうのはオジサンの証か(笑)。

5位のオフィス難民が公園デビューも笑える。テレワークの拡がりで仕事を家に持ち込むことが美徳になると予想。が、家での居場所が確保できないオジサン連中は、公園デビューするのでした。個人的には、最近地震件数が関東圏で増加していることもあり9位の日本沈没と首都移転へ注目。

 

原文はこちら

https://www.okasan.co.jp/marketinfo/data/pdf/grc_report/20211201.pdf

 

 

さて、3つの予想に共通しているのは何だろうと思ってみると。びっくり10大予想の9ESGは企業のポリシーから規制へ、10大リスクの72歩進んで1歩下がるグリーン政策、とんでも予想3位気候変動「令和版ノアの箱舟」です。気候変動、環境対策、ESGなどは、皆さんのIR活動においても今や無視することはできなくなっているのではありませんか。外堀はだんだんと埋まってきており、いよいよ各企業の対応状況が比較評価されるようになるのでは。その前提として当局・関連団体からの明確な指示・指標の定義が求められるのは言うまでもありません。

 

さて、最後に2022年の個人的な目標をあげますと、昨年還暦を迎え今年から真っさらな人生が始まったと考えおり、「新」をキーワードに活動する所存です。公私に関わらず、「新」は頭の中で薄ぼんやり見えたりしています。ほんやりとしたものへ明確な輪郭線を与え、加えて音や香りまで感じられるくらいまでイメージを落とし込んでいきたいものです。それではまた来週!!

 

 

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