国内投資家、外国人投資家、個人投資家、証券アナリスト、IR支援会社などの属性に応じたアドバイスを行い、実務の部分まできめ細かくご提案

お気軽にお問合せください

080-9195-3710
受付時間
9:00-17:00(土日祝除く)

2022年7月

  • 223号/リアルセミナー開催と女性進出(25日)
  • 222号/デジタルに表せないもの(11日)

2022725日/223号 リアル開催セミナーと女性進出

区民農園での夏野菜の収穫がピークを迎えています。メルマガ218号で書きましたが2か月後の9月末で使用中の農園が閉鎖されます(地主の相続対策らしく、本来の契約期間より半年早い)。だから実質、最後の収穫。おかげさまでこの日は大収穫でした。写真は左から長ナス(長いものは30㎝超)、トマト(地這いで育成)。トマトの下に敷いてあるのはサツマイモの葉です。イモは収穫前ですが、妻が葉っぱも食べられるというので先立って収穫。最後はトウモロコシ。昨年は1本のみ収穫でしたが、今年は9本の大収穫!残り2か月ですが、しっかり楽しみたいと思います。

メルマガ222号でもお知らせしていましたが、先週金曜日(22日)に名古屋証券取引所IR懇親会のIRセミナーで社内IRについてプレゼンする場をいただき、加えて事務局と会員企業の皆さんのおかげでリアル開催の場に立つことができました。正確には、ハイブリッド型とでも言いましょうか、リアルとオンライン開催の併用です。51社のIR担当者の皆さんが聴講くださいました。人数にして70名弱とのこと。リアル参加は20社位で、残り30社がオンライン参加。私自身、聴講者を眼前にしたリアルのプレゼンは、3年ぶりということで身の引き締まる思いでした。

 

質疑応答を含め90分という長めの時間をフルに使いお話をすることができました。やはり生はいいですね。聴講者がメモをとるペンの音(実際には聞こえるわけないのですが(笑))、というか熱心にメモをとってくださっている姿を見ると、嬉しくなってついつい言葉も多くなってしまいます。だから最後のほうは押してきて、自ら巻きを入れてしゃべったのでした(汗)。

 

質疑応答は事務局が申し込み時に質問を収集されていたので、それを拝見してプレゼン中に回答を含むよう心掛けました。それゆえ、事務局の方から言われていたのですが、質問者の手が挙がらないことも覚悟していました。が、ありがたいことに2名の方から計3問の質問をいただきました。ちょっと大げさな言い方ですが、当方のプレゼンに触発され聞くにやまれぬ気持ちになって発せられた質問ですから、ほんとうにありがたい、価値ある質問です。いつも以上に丁寧に回答させてもらいました。いずれにしてもセミナーに対する評価や感想は、アンケートの集計を待たねばなりません。事務局からのフィードバックを楽しみに、また恐れつつ待っているところです。

 

 

さて、3年ぶりにリアル開催のセミナーの場に立ち、あらためてその良さを実感したことがあります。何だと思いますか?

 

 

聴講者の姿が見えることです。当たり前じゃん!と言わないでください。20名の前に立ち、初めて気づいたのは、女性の聴講者が驚くほど多かったこと。女性比率が半分くらいに達していました。オンライン聴講の30名も、恐らく状況は同じと推測します。私のIR現役時は、女性が増加傾向にあるとはいえ3割くらい、多めに見て4割へ届くかなぁの印象。この56年の間にIRでは、着実に女性進出が進展していること実感したのでした。善きことかな。そう言えば、先の質問者のお一人は女性で、その質問内容はとらえ方によれば女性だからこそという可能性のある質問でした。「社内(事業部)の人たちから情報収集するには、ギブ&ギブ&ギブの考えが大切なことは理解したが、具体的にどうすればよい?」という趣旨の質問でした。

 

女性進出の話になりました。7月初旬の日経新聞にOBNが女性進出を拒むとの記事がありました。OBNって聞いたことありますか?OBNとは、Old Boys Networkの略で男性同士の独特の文化や目に見えない約束事、人間関係のことです。

 

OBNと聞いてOKYを思い出しました。これはOmae Kite Yattemiro(お前、来てやってみろ)の略です。今から30年近く前、日本企業の海外駐在員の間ではやった言葉です。当時は海外への理解が低く、日本から入ってくる依頼事項は、現地事情を無視した無理難題ばかり。にも関わらず、サラッと申し伝えてくる。じゃぁ、お前が来てやってみろと言いたいけれど、言えないのでOKYと聞こえるか聞こえない程度に言い返す、という使い方をしてました。駐在員同士がOKY話で盛り上がったものです(笑)。閑話休題。

 

記事には、男性が中心になって自ら具体的に変えるべき行動10か条あげられていました。

第1条     行動(成功体験)の押し付け

第2条     上司への忖度(上司の顔色よりも、部下の仕事の成果を見る)

第3条      男女間の不平等(仕事の進め易さ等に関係なく平等に仕事分担できるマネジメント)

第4条      傾聴がない

第5条      理解不足(一人一人の仕事に対する価値観を把握する)

第6条      放置

第7条      男性固有のネットワーク

第8条      男性固有のイベント(物事はオープンな場所で決める)

第9条      生活リズムの男女差

第10条   合間(ランチタイム、移動時)の使い方

 

思わず、これやっちゃてるなぁと頭をかく男性もおられるかと。私自身もあらためて気をつけねばと認識した次第です。それではまた次回!

 

 

2022711日/222号 デジタルに表わせないもの

7月8日、安倍元首相が銃で撃たれお亡くなりになりました。事件に驚いたのは言うまでもありませんが、それより自分自身が思った以上に動揺したことに正直、驚いたのでした。安倍さんを悼み、犯人を憎く思うだけでは言い表せない気持ち。これは何と言い表したらいいものか?普段は、心の奥底にあって意識することのない気持ちが事件により不意に浮かび上がることで生じたのかしら…意識することのない気持ちって何、と振り返ると人の生死や国のあり方、さらには自身の生き方にまで関わってくる気持ちだったのではないかな。だから簡単には処理しきれず、扱いに戸惑ったのかな、と自己分析しました。皆さんは、どんな風に受けとめられましたか?安倍さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

 

人の気持ちをデジタルに伝えることは難しいけれど、逆に数字のように明確に伝わるものもあります。78日付で日経3面に「個人株主16%、50年で半減」の大見出しで、東証が7日に発表した2021年度株主分布調査に関する記事が掲載されました。IR担当の皆さんにとって毎年この時期に発表される調査結果は、自社の株主構成と比較するため必ず目を通されているのではないでしょうか?

 

https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/examination/nlsgeu000006i70f-att/j-bunpu2021.pdf

 

大見出しの文脈に沿った記事内容で言えば『個人株主保有率は1970年度に約4割(37.7%)だったものが、2021年度には16.6%と半分以上減っている。個人株主数は、延べ数では6,460万人と8年連続増加だが、実態は1400万人台で人口の9人に1人。韓国でさえ4人に1人なのに。個人株主の年齢構成は、60歳以上が67.2%50歳以上を加えると84.2%)を占めており高齢化が進んでいる』となります。

 

視点を変えて個人株主だけでなく、他株主の保有比率はどうなっているか調査結果から見てみましょう。一番高いのは、外国人の30.4%2年連続の3割越え。次いで信託銀行の22.9%、事業法人の20.0%と続きます。これら保有比率は、いずれも12年程度の短い時間軸で大きな変化があったわけではありません。が、時間軸を10年前へ延ばして比較すると変化が見えてきます。例えば、2011年度と比べれば、保有比率は外国人で4.1%増、信託銀行4.3%増、個人3.8 %減です。この中でも注目に値するのは、信託銀行保有比率が2013年度から8年連続で増加して過去最高となっていることです。

 

信託銀行の保有は、いわゆる機関投資家の保有と言い換えてもよいでしょう。その機関投資家をIR活動のターゲットとしているならば、彼らが運用するアクティブファンドの中へどうしたら組み込んでもらえるかを考え、行動することです。インデックスファンドの隆盛が言われて久しい中、これは言うは易し、行うは難しです。何から手をつけるべきか、迷っているならばディア・マスターズへいつでも問合せください。

 

一方、個人投資家をターゲットとしている場合、重要なことは「個人株主、50年で半減」に必要以上に踊らされるのでなく、まず攻める切り口を見つけることかと。一つの分かり易い切り口は、やはり年齢別ですね。日経記事によれば、個人株主の約7割は60歳以上ゆえ、この層は最重要。また、2030歳代の若者層も証券口座開設は活発とのことゆえ、無視できません。インデックス買いでなく個別株買いをしたくなるIR活動とは、どんなものかを考えてみてはいかがでしょう。

 

次に33業種間で信託銀行、外国人、個人の株主保有比率増減(前年比)を見てみましょう。増減のトップ3業種は以下のとおりです。

 

増減率(%)   信託銀行          外国人         個人        

増加率1位  その他製品+2.1    ゴム製品  +4.4   空運業   +8.1

   2位  保険業    +1.9     保険業    +3.5    海運業  +5.8

   3位  卸売業  +1.4    その他金融+3.2    鉄鋼  +2.7

     

減少率1位  空運業  ▲3.1    空運業  ▲5.5   ゴム製品▲1.9

    2位  海運業  ▲1.3    海運業  ▲3.8     鉱業  ▲1.4

    3位  ガラス土石▲1.1    鉄鋼   ▲1.7   卸売業 ▲1.0

 

皆さんがIR活動するうえで基本的なことではありますが、投資家の特徴として個人は機関投資家(信託銀行や外国人)の「逆張り」投資するというのは、よく耳にされるかと思います。今回、きれいにその傾向が表れています。個人が保有比率を増した業種は1位=空運業、2位=海運業ですが、信託銀行・外国人において売却した業種の1位=空運業、2位=海運業のまさに逆張りとなっています。また、個人が最も保有比率を減らした業種はゴム製品(▲1.9%)ですが、これも見事に外国人が最も買い増した業種(+4.4%)ですね。

 

最後になりますが、宣伝です。722日(金)、名古屋証券取引所IR懇談会で会員企業向けIRセミナーに登壇します。テーマは「IR担当者が知っておくべき社内IRの進め方/社内への情報発信・収集の基本と実務事例」です。事務局の皆さまのご尽力でオンラインとリアルの同時開催となります。ほぼ3年ぶりのリアル開催登壇に今から緊張し、身の引き締まる思いです。また、ご報告させていただきます。それではまた次回!

ご相談はこちら

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せはこちら

080-9195-3710
受付時間
9:00-17:00
休業日
土日祝

ご相談はこちら

お問合せは、電話、ご相談メールにて受けつけています。どうぞお気軽にご連絡ください。

080-9195-3710

メルマガ登録はこちら

 メルマガ登録者へ「IR Master(名人)の心得25ヶ条」を無料でさしあげています。