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2022年4月

  • 217号/ロシア・ウクライナに関する開示(25日)
  • 216号/GGGとG(11日)

2022411日/217号 ロシア・ウクライナに関する開示

吉野家の常務取締役が「生娘をシャブ漬けにして」と発言して早々に解任されました。P&Gからマーケティングのプロとして鳴り物入りで移籍したプロ中のプロがあっけなく表舞台から退場しました。コンプラ問題として指摘されるのは当然ながら、そもそも自社商品をシャブに例えたりしますかね?本質的な問題は、同氏に<吉野家愛>が欠落していたことと会社幹部がそれを見抜けなかった(または、見抜いていても何もしなかった)ことにあると思います。

 

前職、前々職とメーカー勤務だったことが、私自身に影響しているのかもしれませんが、開発から製造へと長き時間を経て上市され、その後改良を重ねた製品をこんな風に語ることはありえません。なのにプロ中のプロがどうして?と考えると、商品(=牛丼)、ひいては会社への愛情や尊敬を有しておらず、数字という結果さえ残せば何でもあり、と思考する輩だったからではないでしょうか。同氏はシャブ漬けに続けて、「男に高い飯を奢ってもらうようになれば絶対に(牛丼を)食べなくなる」という趣旨の発言もしていたそう。話は飛躍してしまい恐縮ですが、IR担当の皆さんもセル・バイサイドへの発言にはご注意を。まさかシャブ漬けとは言わないまでも、ふとした一言から目端の利く彼らは、皆さんの会社に対する愛情の有無を一発で見抜いてきます。

 

 

新緑が美しく、出かけるには最高の季節になりました。にも関わらず、決算発表・説明会の準備と重なって遠出はおろか、近場でも時間を気にしながらという時期を過ごしたことがあります。皆さんはいかがでしょうか?今週からいよいよ3月期決算企業の発表が本格化しますね。コロナ影響についての開示にようやく慣れたところへ、今回からロシア・ウクライナ問題が追加された感がありますが、どう扱い、どんな開示をするか悩んだりしませんか。

 

既に発表を終えた企業の例を挙げてみたいと思います。結論から言うと、ロシア・ウクライナ問題に対する情報発信をしている企業は、とても限られています。例えば、先週までに発表を済ませた大手企業―ファーストリテイリング、安川電機、良品計画、日本電産、ディスコ―の中で決算説明会において言及したり、短信・説明資料に記載があったのは、ファーストリテイリングと安川電機の2社のみです。具体的に見ていきましょう。

 

ファーストリテイリング(プライム、小売業、9983

決算発表日:414日(20228月期第2四半期決算発表)

内容:柳内CEOは「あらゆる戦争に強く反対。企業にしかできないことがたくさんある。国際機関(UNHCR、UN Women等)との協力関係をさらに強化していく」と説明会で発言。岡崎 CFOはロシア事業について、海外ユニクロ事業の欧州地域に含まれており、ロシア事業は3月21日から一時停止。事業の連結に占める割合として、売上、営業利益ともに2%程度。そして、下期見通しは事業を一時停止しているため、赤字を見込むと説明されました(資料にも記載あり)。

 

安川電機(プライム、電気機器、6506

決算発表日:48日(20222月期通期決算発表)

内容:短信の2023年2月期業績予想で「当社の需要動向はロシア・ウクライナ問題をはじめとする地政学リスクの高まりや、新型コロナウィルスの長期化など不透明感はあるものの、ロボットの受注が21年度期末にかけて海外を中心に大幅に増加したことなどを背景にグローバルで高水準に推移することを想定しています。」とあります。記載があるといってもこのレベルです。上述他社はロシアのロの字、ウクライナのウの字も書かれてはいませんでした(もしも、見落としてたらごめんなさい)。

 

業績への影響がないか、あっても軽微だからなのでしょうが、正直予想外でした。仮にそうであったとしても一言、その旨述べてくれてもいい気もするのですが…さて、今週以降に決算発表する企業の内容に注目したいと思います。

 

最後に、いまさらながらプーチン大統領ってどんな人間?と思っていたところへアマゾンプライムで面白いドキュメンタリーを見つけました。『オリバー・ストーン オン プーチン』です。オリバー・ストーンは映画「プラトーン」「74日に生まれて」「ウォール街」「JFK」等々の名作を監督しています。そのオリバー・ストーン監督がプーチン大統領とさしで話する内容ゆえ、面白くないはずありません。撮影は、2015年から2年にわたっているそうですが、時にプーチンが怒り出すのではとハラハラする質問もあれば、気の利いたジョークに思わずクスリとするようなやり取りもあります。インタビューは、ロシア語-英語の通訳を通じて行われ、それを日本語字幕で理解するわけですが、オリバー・ストーン監督は、言葉を大切にしているのだなぁと感じいってしまった。プーチンは正体不明の妖術師のようだ。全4回、各60分。GWを室内で過ごすあなた、ぜひご覧ください。それではまた次回!

2022411日/216号 GGGG

東京の桜は散り始めましたが、春爛漫の季節になりました。生活パターンが大きく変わったわけではないけれど、出かける機会が増えたのは違いありません。妻との外食で会計をすませ、お手洗いで用を足して、何気なく下を見ると黒っぽい四角いものが目についた。何だろ?と腰をかがめてみれば、携帯ケース、それも鈍く黒光りする高級な本革製だ。拾い上げて中を見るとスマホ、サムスン製ギャラクシーの最新最高機種と思われる、と一緒にクレジットカードまで入ってる。「ラッキー!」ではなく(笑)、「お返しせねば」とお店に引き返しました。幸いお客さんが即、気づいて無事に手元に戻ったのでした。

 

不思議に思うのは、携帯は洗面台の上やその下に落ちていたのでなく、大小共用型便座の下にあったこと。どんな状況であの位置に落とすかなぁ…大をしようとして、ズボンを下した瞬間にポケットから滑り落ちたのかしら…それなら、音で気づくのでは?あれから一週間、いまだに考えてますが春霞のようにモヤモヤは晴れません(笑)。

 

 

今回のタイトル、GGGG。最初のGGGはボクシングから。GGG=トリプルGと言えば、ミドル級チャンピオン、ゲンナジー・ゴロフキン選手。40歳、434111分け、KO84%の伝説的かつ圧倒的強さからグレート・ゲンナジー・ゴロフキンと呼ばれているからと思いきや、さにあらず。本名のゲンナジー・ゲナンジェビッチ・ゴロフキンが由来だそう。まさに正真正銘のGGG

 

ゴロフキン選手は、一昨日(9日)の村田諒太選手との世界統一戦の激闘で勝利しました。村田選手は、ボディー打ちが効いていた序盤5回までにゴロフキン選手を倒せなかったことが振り返ってみれば敗因なのでは。6回以降、それを封じられるかのように打てなくなってしまい、代わりにガードしていても、それごと吹き飛ばすようなズシンズシンと重たいパンチが色んな角度から飛んできて、ほんとうにきつそうでした。そして運命の9回、開始からゴロフキン選手の猛攻。村田選手はガードするも一方的に打ち込まれロープ際へ後退。ここで埼玉スーパーアリーナは、自然に村田!村田!の大コール。テレビ越しに当方もコール(笑)。それが効いてか右ストレートで反撃。が、それは一瞬のこと。再び、ゴロフキン選手ラッシュで右フックがヒット。顔面よりも後頭部に当たったように見えた。たまらず村田選手は膝からがくりと落ちてしまいました。

 

意外だったのは、ここでセコンドからタオルが投げ込まれたこと。村田選手も試合後インタビューで「タオル投入は知らなかった」と。が、それに続けて「きついと思っていた時期なので(タオル投入は)当然のタイミングだと思う。一番やらなければいけないのは無事にリングを降りること」と答えられてます。本当に守るべきものは何かを理解して戦っているのですね。またセコンドもそれをわかっているからこそ投げ入れたということ。試合後インタビューは、他にも興味深い言葉がいくつもあります。例えば、インタビューの中でメンタルの保ち方を問われ、以下のように答えています。

 

36の年になって、まだ続けていて、何ができるのかいろいろ考えていて、いろんなことで自分の強さを証明したかった。強さとは何か。中学校の時はすぐに逃げ出す弱い自分がいた。高校生の時の全日本選手権決勝、北京五輪でのふがいない。そういったものを乗り越えて、自分を律して、自分自身を乗り越えたいと思ってやってきた。モチベーションがなくなるというのは防げた。メンタルはしっかりとできた』

 

強くなる、そのために自分の周りでなく自分自身を変えようとひたむきに努力されてきたのだろうなと胸が熱くなりました。

 

さて、もうひとつのGは、好調な滑り出しを見せているジャイアンツ(巨人)、すなわちプロ野球でなく、ゴルフの松山選手でもありません。マスターズでは3日目にスコアを伸ばせずに崩れてしまい連覇は厳しそうですね。それにしてもボクシング、野球、ゴルフってスケボーやスポーツクライミングと比べるといかにも昭和っぽいと感じてしまうのは私だけ?

 

もうひとつのGはガバナンスです(笑)。日本取引所とQUICKが共同制作した「ESG課題解説集/情報開示推進のために」を一読しました。ガバナンスについては、コーポレート・ガバナンス、ESGリスクマネジメント、腐敗防止の3章に分け、それぞれでイシュー(課題)説明、イシューに関して上場企業の置かれた状況、イシューが価値創造に及ぼす影響、リスクと機会の評価やマネジメントに使用する指標例示と順を追いながら4ステップで分かり易く説明されています。

 

https://www.jpx.co.jp/corporate/news/news-releases/0090/nlsgeu0000069bma-att/anthology.pdf

コーポレート・ガバナンスでは、さらに5つ(①株主の権利・平等性の確保、②株主以外のステークホルダーとの適切な協働、③適切な情報開示と透明性の確保、④取締役会等の責務、⑤株主との対話)に枝分かれしており、それぞれが先述の4ステップで説明されています。ESについても同様のまとめ方がされていて、ESGの課題を正しく理解したうえで情報開示に取り組むことが可能になります。頭から読んでいくのも一法ですし、ご自身の関心のあるところだけ読むのも有効かと。ぜひ、目をとおしてみてください。それではまた次回!

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