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2019年8月

  • 104号/日経IRフェアの傾向と対策(26日)
  • 103号/夏休み読書お薦め本(8日)

 

2019826日/104号  日経IRフェアと個人投資家

2週間ほどご無沙汰しましたが、お元気ですか?先週後半から東京では、秋の気配と言うには早すぎますが、それでも朝晩は過ごしやすくなってきてます。8月最終週、頑張っていきましょう!

 

第14回日経IRフェア(8月23日・24日、東京ビッグサイト)を見学しました。初日に訪問して講演やブース見学した次第。去年、一昨年も見学しており、その都度メルマガに記事をアップしています。過去2年と今年を比較してみました。

 

来場者数

初日は金曜日になるように設定されており、平日の来場者数が個人投資家・株主の株式市場への熱気バロメーターになると考えています。2017年=9000名、2018年=9100名、2019年=7200名と昨年・一昨年比で2割ほど減少。確かに窮屈感はさほど感じませんでした。数字は正直ですね。天気がぐずついていたことが影響しているだろうし、何より肝心要の株式相場が下降しているというのが個人のマインドを冷やしているのでしょう。

 

出展社数(上場企業以外の出展社も含む)

こちらも来場者数に合わせるかのように右肩下がりです。2017年=100社強、2018年=89社(上場企業76社)、2019年=85社(上場企業78社)。何回も出展すればするほどに出展目的が希薄化してくるだろうし、それに合わせるかのように参加メンバーのモチベーション維持も大変になってきますね。社内から費用対効果を厳しく問われることもあるでしょう。今年は、主催者である日経側も出展社を募るのに苦労されたのでは?

 

出展企業のブース展開

これは厳しい言い方をすれば「変わり映えのない」内容でした。言い換えれば自社ブースで1520分間のミニ会社説明会をひたすら繰り返すというもの…しかも内容は、①会社概要・歴史、

②製品・事業、③業績、④中期経営計画、⑤株主還元の5点盛りがお約束のようになってます。

そして、終了後は決まってアンケートへのご協力依頼です(笑)。昨年のメルマガ第60号(201893日付)でも書いたのですが、総花的説明を止めて1ポイント(多くても2ポイント)に絞った説明をして欲しいところ。1社でも2社でもそんな企業が登場してくれることを引き続き期待しています。

 そうそう、ひとつ感じたのは株主優待について詳しく説明する企業が増えているということ。実際、ブース来場者もその時ばかりはしっかりメモを取る方が多かった。個人投資家を増やすには、今や株主優待は必須なのかしら…

 

最後に今年のフェアで一番、印象的だったのは講演会でうかがった話です。学習院大学 伊藤元重教授が「激動する内外経済をどう見るのか」というテーマで講演されました。伊藤先生の講演は、継続して聴講するようにしています。経済門外漢の私へも実に腹落ちしやすく説明をされます。配布資料とか、投影資料とか一切使用されないにも関わらずです。今回は、低金利の背景、見通し、処方箋を説明されました。記憶に残ったのは日本ではTFPTotal Factor Productivity/全要素生産性)が10年間下がり続けていること。そりゃ、成長しないわけだ。日本企業の余剰貯蓄率が他先進国企業と比較して突出して高いことを指摘されましたが、投資するのか、社員の給料あげるのか、配当してくれるのか、とにかくしっかりと使って欲しいなと思ったのは私だけではないはず。最初は舟をこいでいた周りのおじさん連中も最後は聞き入ってうなずいてました(笑)。

 

こんなプレゼンがブースでも展開できれば最高ですね。それでは、また来週!

2019年88日/103号  夏休み読書お薦め本

今日(8日)は立秋。暦上では秋ですが、一歩外に出ると毛先や指先から溶けてしまうような暑さが続いてます。週末から夏休みに入られる方も多くおられると思います。今日・明日と頑張りましょう!メルマガ102号(7月31日付)にメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

『板倉さん、おはようございます。いつも豊富な情報とウイットに富んだ記事を配信してくださって、本当に有難うございます。特に今日は、より興味深く拝読しました。私の前職の会社は昨日決算発表しましたが、他社が大いに好調な中、前職の会社は少しくらいの好調さではもうニュースにもならないのか、記事が掲載されませんでした!目を皿のようにして探しましたが見当たらなかった…私の記憶では翌日の日経に記事が載らないのは初めてです(!?)。

 

●●との合併前は決算締めの翌月20日か21日に発表&説明会をしていたので、開示は業界のトップを走り他の会社と重複しませんでした。そのため機関投資家の来場は多いは、翌日の記事の扱いも大きいはで、すごかったですね。今思えばきつかったですが、当時はそれが普通と思っていました。

 

昨日の前職の説明会は出席アナリストの人数はそう変わらないものの、知った顔が減りましたねぇ…変わらず担当なさっている野村證券の〇〇さん、ジェフリーズの✕✕さん、シティグループ証券の□□さん等は質問なさっていました。また、▲▲氏などはいつもペコッと頭を下げてくれるのがうれしい。(後略)』

 

毎年恒例(?)ですが、夏休みの読書にお薦め本を独断と偏見で選びました。今回は7冊です。

① 「自分で動く若手営業の育て方」、的場正人、日経新聞出版社、1,500円

② 「転落の歴史に何を見るか」、齊藤建、ちくま文庫、821円

③ 「あの天才がなぜ転落」、玉手義郎、日経BP社、1600円

④ 「日記の魔力」、表三郎、キンドル版、527円

⑤ 「ズボラな僕がエバーノートで片付達人になった理由」、倉下忠憲、C&R研究所、1800円

⑥ 「One Thing」ゲアリー・ケラー、SBクリエイティブ、1469円

⑦ 「屍人荘の殺人」、今村昌弘、東京創元社、1836円

 

① 「自分で動く若手営業の育て方」

著者は元リクルートで営業コンサル。と聞けば内容は想像つくのでは?いまどきの若手の特徴(『教えてもらっていないのでできません、と平気で言う』『ネットですぐに正解探し』『一番になるより落ちこぼれにならない』『失敗や自己否定を極度に恐れる』『数字よりも社会貢献』等々)をあげたうえで、どうしましょうとの処方箋を上司・先輩向けにわかりやすく提示しています。

②「転落の歴史に何を見るか」

日曜朝のテレ東「日経日曜サロン」に著者(現衆院議員)が出演した際、経産官僚時代に著した本として紹介。1905年日露戦争における奉天会戦での歴史的勝利で世界中を驚かせた。そのわずか34年後のノモンハン事件(1939年)では、同じ日本軍か?と疑われるほど劣化してしまった。その背景を丹念に探っていきます。あなたの属する組織は大丈夫?

③「あの天才がなぜ転落」

<転落>が続きます(笑)。成功をつかんだ12名の転落ストーリー。12名中ではゴーギャンに注目。画家前の職業が証券マンとは知らなんだ。株式仲買人として大成功。かつ美術の目利きでもありルノワール、セザンヌ、マネらの印象派作品の価値を人気が出る前に見抜き、収集していた。が、34歳で証券マンを辞め画家になる決意をしてからがさぁ、たいへん。

④「日記の魔力」

私にとって日記は、三日坊主の最たるもの。続けようと取り組むもことごとく撃沈。たまたま図書館で借りたこの本で気づかされました。(い)反省・感想は不要(ろ)事実を丁寧に記録する(は)日記は読み返すもの。この3点に目の前がパッと明るくなりました。

⑤「ズボラな僕がエバーノートで片付達人になった理由」

これは④の中で、エバーノートが日記を書く際のひとつのツールとして紹介されており、その関係で読んだ本。エバーノートは記録ツールとしては、自分史上最高だと断言します。だまされたと思って一度、使ってみてください。

⑥「One Thing」

要旨を一言でいえば「(目的や目標に向けて)それをすることで、他のすべてがもっと容易になるか不必要になるような私ができる『一つのこと(=One Thing)』は何か?」という問いに答えること。あと、『幸福は達成への途上で生じるもの』と言う言葉にもグッときました(笑)。

⑦「屍人荘の殺人」

著者は本作でデビューし、いきなり『このミス(テリーがすごい)2018年版』第1位、『週間文春ミステリー』第1位、『2018本格ミステリー・ベスト10』第1位と3冠達成。図書館で予約し、待つこと数か月。忘れたころに連絡が入り、読み始めた。「どうして推理小説にゾンビが出てくるの?」という方にはお薦めしません(笑)。それでは、よい夏休みを!

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