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2019年2月

  • 82号 変わる有報の開示内容(25日)
  • 81号 三種の神器とSDGs(20日)
  • 80号 林真理子さんの自己開示(12日)

2019225日/82号 変わる有報の開示内容

先週のメルマガ(81号/三種の神器のSDGs)へメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

『ありがとうございます。冷蔵庫の話、我が家も海外赴任から戻ってきてすぐにダメになり、大慌てで板倉さんと同じプロセス(価格.com検索)で買い替えたことを思い出しました。そんな感じでぐーっと引き込まれるように読んでいたら、最後にSDGs登場!!!素晴らしいです。さっすが板倉さん!と一人でうなってしまいました。』

 

『確かに、我が家の色々な家電製品も10年越えが有りますね。クーラー4台の内3台は更新時期、冷蔵庫、洗濯機は数年前に更新済み、TV5台中2台稼働中、残りは見えるけど、大きい画面を女房と其々見ています。大きいほど購入単価は安かったのですがね。古手のマッサージ機は15年経過して揉むけど叩きは動かず、ルームランナーは、稼働し過ぎで2年前に廃棄等々です。しかし自分自身は〇歳稼働、女房とは来年結婚〇年ですから…良くも壊れずに…感謝です。SDGsも理論上は正しいけど、個人的には世界中の人口をどの程度でコントロールするかを決めれば、「解は存在する」と思うが、現状では一年に1.3億人生まれ、7千万人死亡(?)、6千万人増加(?)する中では難しいと感じる。一方、人口減少する日本で企業はどう生き残るのかは難題ですね。個人的には、年々成長すること望まず、自分の持ち味に特化して生き残る?かなぁ。暇だと考える時間はあるが…』

 

先週21日の日経朝刊に有価証券報告書(有報)の開示情報が充実という記事がありました。読まれた方も多かったと思います。

 

記事では、20193月期分から翌期分にかけて開示内容が変わる点(下記(1)~(5))をあげています。(1)(2)は、企業の取り組みが投資家に対して意識の高さを示すバロメーターになるため要注意だと思います。(4)(5)は今年1年間の時間的ゆとりがあります。現有報の内容にどんな付加価値を加えることができるのか?ESGSDGsの視点も加えて中長期的な投資スタンスへつながる説明をしたいところですね。

 

20193月期分から

(1)  役員報酬について業績連動分の算定方法などを開示

(2)  持合い株式などの政策保有株について個別開示する銘柄を30から60へ拡大

(3)  決算が正しいかどうかをチェックする監査法人の選任理由

 

20203月期分から

(4)  事業上のリスクが顕在化する可能性や時期、対応策をわかりやすく記載

(5)  競争優位性、製品・サービスなどについて経営者の認識を説明

 

(1)は、現状では役員報酬総額と1億円以上を受けった役員の氏名・金額の開示のみですね。そこへ固定報酬と業績連動報酬の割合を開示し、業績連動報酬ではその決め方や参考とする経営指標を開示せねばならなくなります。欧米企業の経営者に比べると圧倒的に報酬額が低いことや報酬委員会(日本では、上場企業の約3割が取締役会から独立した報酬委員会を導入している)があるからなどという説明は通じなくなります。特に形式的、いわゆる「お手盛り」対応をしていた企業にとっては、実質・実態を反映した対応が必要になることに加え、それを開示しなくてはならないので、たいへんだろうなと想像します。

 

(2)は、個人的には(1)以上に関心あります。実際、有名企業の政策保有株の対応がマスコミに取り上げられたり、クライアント企業から相談を受けたりとそこここで話を聞くからです。企業にとって対応が厳しいと思われるのは、開示銘柄数が30から60へと倍増することでなく、保有の合理性を検証する方法をあげて、それに基づいた検証結果を説明しなければならないからですね。合理的説明を求めて時間と労力を使うより、持合い先企業に仁義を切って売却するのが結局、得策であると考えるのは私だけでしょうか。「そんなこと、わかってんだよ~でも…」との恨めしい声が聞こえてきそうです(笑)。

 

今頃の時期は、決算発表を終え、取材も一通り対応して少しのんびりしている頃ではないでしょうか?そんな時、来期や来々期のIR活動にちょっとでいいので思いを馳せてみてください。メンバーと話し合うことも意外な気づきにつながるかも。それでも、どないしたらええか、わからへん時はいつでもお知らせください。それでは、また来週!

2019220日/81号 三種の神器とSDGs

昨日(18日)は、東京では曇り一時雨のぐずついたお天気でした。が、底冷えするような寒さではありませんでした。三寒四温の季節柄、日に日に寒さも和らいでいるのでしょう。

 

我が家の「三種の神器」に異変が起こっています。もちろん鏡、玉、剣ではなく、家電三種の神器です。「白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫」から始まり「カラーテレビ(Color TV)、クーラー(Cooler)、自家用車(Car)」の3Cと言われた耐久消費財がそろそろ寿命を迎えようとしています。

 

購入時期を思い出してみると…冷蔵庫・エアコンが2000年。だから年齢は20歳。洗濯機とテレビは2007年。年齢13歳です。冷蔵庫・エアコンはフィリピンからの帰任時に買いました。それぞれ三菱製と三洋製です。洗濯機はパナソニック製で妻が当てた懸賞当選品(今に至るまで最高額当選品)です。テレビは32インチのソニー製。当時10万円を切る価格になったので買いました。液晶パネルには当然ながら日東電工の偏光板が使用されています(笑)。

 

内閣府の耐久消費財買い替えサイクルのデータを見ると20173月調査では、冷蔵庫=13.3年、エアコン=13.6年、洗濯機=10.2年、テレビ=9.3年となっています。我が家では、どの製品も平均的買い替えサイクルを大きく超えて使ってることがわかりました。今はなき三洋製のエアコンなんてよく買ったものだと思う。確か2台まとめ買いすると激安になるのに魅かれた(釣られたともいう)と記憶。最近では、冷房が効きだすまで時間がかかるようになってしまった。ご老体なので仕方ないと思いつつ、昨年夏の暑い日にはイラッとすることが多かったなぁ。でも、逝かれると困るので「頑張ろうね」と優しく声をかけながら持ちこたえさせていました(笑)。

 

延命治療している矢先、冷蔵庫に異変発生。3ドア一番下の冷凍室が開かない。ガチャガチャ、ガチャガチャと力いっぱい引いても開く気配はまったく無し。気を取り直して、再挑戦。ガチャガチャ、ガチャガチャ、ガチャガチャ、ガチャガチャと一心不乱に引くも出てこず。不思議とこういう雰囲気(=これは開かない)ってわかるものですよね。妻が心配して三菱のサービスセンターへ電話すると、即座に電源コードを抜いてくださいとのアドバイスがありました。

 

長くお使いいただいておりますので(決して、古いとは言わない(笑))冷蔵庫内を循環すべき水がそうならず、底に滞留してしまい凍ったのだろうという。コードを抜いて半日後、再々度引くと、今度は一瞬の引っ掛かりはありましたが引き出すことに成功。思い切り引き出して(冷蔵庫の)一番底を見ると氷が粉々になっているではありませんか(驚)。厚く張っていた氷が電源を切って、半日放置することで一部溶けだしたため、割れて引き出すことができたということです。

 

不意に50年くらいの前の記憶が蘇りました。そうです。「霜取り」です。当時は3ドアなんて冷蔵庫はなく、2ドアさえありません。冷蔵庫の中に冷凍庫(というか製氷室)のある1ドアタイプでした。ドアの開閉による温度差から水滴が生まれ、それが製氷室の周りでどんどん氷に変わって厚みを増していきます。だから何か月かに一度、母が冷蔵庫内のものを取り出し、電源を切って氷を溶かし掃除をしてました。

 

手間暇かかる「霜取り」はご免です。早速選び方の知識をネットで蓄えながら、価格.com、ヤマダ電機のチラシ、ジャパネットの春の家電祭り(なぜかタイミングよく送られてきた)等々で性能・価格比較を開始したところです。いちばんに驚いたのは、この20年間で省エネ機能が恐ろしく向上していること。年間節約できる電気代 X 平均買い替えサイクルで元が取れるのではと思えるほど。20年前の冷蔵庫は、それだけ消費電力量が大きいのですね。

 

ひょっとしてこれって持続可能な社会のために家にいてもできる一人SDGsではなかろうか。17目標中、「7=エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、「13=気候変動に具体的な対策を」あたりにヒットしているに違いない。ほんとに小さなこと(しかも、ほとんど偶然)ですが、個人が日常生活で取り入れられる行動もあるのだから、ガタイの大きな企業であれば数多くあるに違いありません。強引な話の展開、ご容赦願います(笑)。でも、先日お会いしたSDGsでできることで悩んでおられた方にはこのことを話してみようと思います。それでは、また来週!

 

2019212日/80号  林真理子さんの自己開示

前号79号(2019年、初失敗!)にメッセージをいただきました。お二人とも男性です。私と同様の経験をされているとお察しします(笑)。

 

『女性専用車の件、何度かあります。大阪で。ご存知かと思いますが、大阪は真ん中ですよね。感覚的には地下鉄、私鉄、ほとんどですが、調べると厄介なことがわかりました。以下です。これって間違っても仕方ないですね。また、あるあるネタ、楽しみにしています。

https://toyokeizai.net/articles/-/108803 

 

『板倉さん、「そういう目で見るのはLGBTに対する差別よ!」と逆ギレしてみるという手もあったように思います。』

 

日経主催の林真理子講演会へ行きました。『「愉楽にて」と私』というタイトルです。同名の新聞小説や大河ドラマ「西郷どん」の原作等で関心は持っていましたが、特にファンというわけではありません。運よく抽選に当選したのです。日経ホールへ行ってみると来場順に席を指定するほど超満員でした。予想どおり女性の来場者が多く、それも林真理子と同世代か少し下の世代の方が目立っていたような気がします。

 

林真理子と言えば何を連想しますか?ベストセラー小説やドラマ化された作品は数多くありますよね。ただ、私は申し訳ないのですが作品は一冊も読んだことありません。「ルンルンを買っておうちに帰ろう」「不機嫌な果実」「野心のすすめ」等々、ベストセラーとなったエッセイ・小説のタイトルは知っています。ウィキペディアでは1980年代以降において「ねたみ・そねみ・しっとを解放した」功績が評されるとあります。作品を読んだことない私が言うものなんですが、女性の美醜、性、お金、野心など、それまで口に出してなかなか言えなかったことを女性視点で突っ込むことで共感を得ているんだろうなと想像していました。

 

講演は90分間で前半を「西郷どん」、後半を「愉楽にて」について語られました。話がところどころ大いに脱線して、そこがまた面白かった。ファンは100人集まると98人が女性とのことですが、「西郷どん」以降、その比率が変化して男性ファンも急増して喜んでいるというところから始まりました。

 

出版社から「西郷」で書きませんか?とのオファーをもらった際、最初はためらったとのこと。それまでに評伝や伝記ものは書いてはいるが、西郷のような大物を自分の力量で描き切れるだろうかと悩んだそう。また、海音寺潮五郎や司馬遼太郎という先達のビッグネームが西郷作品を書き上げており、それらと比較されることもためらう理由だったとのこと。思い悩んだ末、引き受けることにしたのは「背伸びなくして、成長なし」というご自身のポリシーによるものだそうです。

 

これって嘘ではないだろうけど、大河原作をもともと狙っていたところへ、明治維新150周年になろうとしている矢先、長州藩でなく久しぶりの薩摩藩のど真ん中テーマという渡りに船のような話で引き受けたということはないかしら、と才能無き一般人はうがった見方をしてしまいます(笑)。

 

「愉楽にて」では、日刊紙で唯一の小説未掲載であった日経新聞からのオファーで即受けしたそう。日経の新聞小説といえば故渡辺淳一の「失楽園」「愛の流刑地」ですが、同氏には随分と可愛がってもらったそうです。その思い出話や渡辺の「失楽園」と対比しながら話をされました。また、祇園の舞妓さんの話をあそこまで書いてしまったので、最近は京都の人に嫌われているとのこと(笑)。

 

職業作家を名乗る人で純粋に印税だけで食べている人ってわずか50名ほどらしく、その一人としてこれからも気を吐いていくと宣言されたところは素敵でした。でも、「愉楽にて」は発行部数が期待したほどに伸びておらず、先の「失楽園」は1997年に年間270万部の大ベストセラーになったのにくらべると5分の一くらいらしい。最初の方では百万部を(少し)下回るような言い方をされていたのが、最後のほうで50万部くらいをにおわせる発言に変わっていました。正直に(あるいは、ポロッと)本音がでたのかも。こういったところも林真理子の魅力に違いありません。余計なお世話と思いながら印税を計算してみると、印税10%(さすが!)とおっしゃっていたので、単行本1,800X 500,000 X 10% = 9千万円になります。これに満足することなく、最近ではクラブのママ連中に自ら販促をかけているそうです(笑)。

 

90分間の限られた時間でこれくらい上手に自己開示をされて共感を得る方もいないのではと思ってしまいます。私の両隣は女性でしたが、講演後に大拍手を送っていましたがわかるような気がしました。投資家から共感を得るには、会社の、そしてあなた自身の自己開示も必須です。どこまで開示したらよいのかわからない時には、いつでもディア・マスターズまでお問い合わせください。それでは、また来週!

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