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大谷選手の50-50達成後、自民党総裁に石破さん選出、4シーズンぶりの巨人優勝…と嬉しいニュース(?)で世の中、目まぐるしく動いてます。そんな中、昨日(29日)誕生日を迎え、63歳になりました。メッセージをくださった方、ありがとうございました。還暦を迎えた際は、メルマガ197号(2021年9月30日、29歳と60歳の仕事)にも書きましたが、一つの区切りへ達した感や妙な高揚感を持ったものです。それに比べると63歳とは、何と中途半端な年齢。やはり65歳への通過点という感じですね。既に通過された先輩方のご感想は、いかがなものだったでしょうか。
65歳が次の節目になると考えるのはどうして?と言えば、「前期高齢者」と呼ばれる年齢であり、加えて年金受給開始の年にあたることが大きい。私のように男性で1961年4月2日以降に生まれた場合、老齢厚生年金の特別支給がなくて65歳きっかりから支給されることも区切り感を強くしています(あぁ、それにしてもメルマガで年金云々のことを書く日がくるなんて)。加えて、個人的な理由になりますが2017年3月に起業したディア・マスターズが10年目を迎える年度であることも大きいです。
内閣府高齢社会白書(令和4年版)では、60-64歳の就業率は71.5%であり、自分の周りに照らしても当たり前に働いている方がほとんどゆえ、違和感はありません。65-69歳の就業率へ目を移すと50.3%です。2人に1人は、働いているとの勘定です。こちらに対しては「へぇ~そんなに働いているんだ」と感じる方と「(就業率は)もっと高いと思ってた」と感じる方に2分されるのではないでしょうか。私自身の感想は、前職や学生時代の先輩の動向からこの数字に近しい感覚だったので違和感はありません。希望すれば70歳まで働ける世の中に向かっているので、さらにこの就業率は高くなるのでしょう。
さて「めでたさも中くらいのおらが誕生日」ですが、この1年間の目標を考えました。目標設定することが、何だか今までの生活習慣から抜け出せていない感はあるものの、ないままではダラダラいってしまいそうなので(笑)。3つほどあげます。
1. 読書
2. 手話
3. 顔なじみの店
1についてはメルマガでお薦め本を紹介するなどしてきましたが、還暦を過ぎ読書量がガタッと落ちてしまいました。根気衰退、視力低下、すきま時間のスマホ等が私自身の原因分析です。読書量が減っているのは、私だけではないようです。文化庁の「国語に関する世論調査(令和5年度)」では、1か月に1冊も本を読まない人が62.6%に達したとあります。今の私は、残念ながら62.6%を構成する1人です。アマゾンのオーディブルをカウントすれば1-2冊になるのですが。こちらは紙や電子書籍の読書と違って頭に残らないのが玉にキズです。上手い聴き方のコツをご存知の方、ご教授ください。ということでレベル低いところからのスモールスタートになりますが、月1冊は読破することを目標に定めます。早速、タイトルの面白さから取り上げたのが「人生のルールを外れる衝動のみつけかた(著者:谷川嘉浩)」です。ここから始めます。
2の手話について。実は、オーディブルで聴いた「デフ・ヴォイス法廷の手話通訳士」(著者:丸山正樹)がきっかけです。ろう者の法廷通訳を担当するCODA(Children Of Deaf Adults)の手話通訳士が主人公のミステリー小説です。手話表現が文章で書かれているのですが、それが目の前にありありと浮かんでくるようで引き付けられました。これが原作のNHKドラマ(主演:草彅剛)を見たのですが、予想以上に面白かった。手話を題材にしたドラマや映画はしばしばヒットして話題にあがりますが、このドラマの手話は素人が見ても「キレキレ」の手話だったと思います。手話は言語として認められており、検定試験もあるようなので取れるところの級から取っていくつもりです。
3の顔なじみの店ですが、いわゆる「行きつけの店」というのを持ちたいと思います。接待用のお店から日常使いで気楽に行けるお店まで自らの定番と言えるお店を開拓したいところ。特に日常使いのお店は、歩いてフラリと行けることが重要だと思っているので、馬込・荏原町・旗の台(ちょっと足をのばして五反田まで)当たりで何とかなればと思っています。ご近所でよいお店をご存知の方、ぜひお知らせください。お礼に一席もうけますよ(笑)。
果たしてこの3つの目標がどうなったかを来年今頃のメルマガで報告することを誓います。
それでは、また次回!
DIC川村記念美術館ってご存知ですか?DIC(プライム、4631、化学、旧社名大日本インキ化学工業)創業家の川村勝巳社長(二代目)が1990年に千葉県佐倉市(巨人長島さん出生地)に開設した私立美術館です。来年1月に休館(場合によっては完全撤退)されると聞き、急ぎ行ってきました。同美術館の現代美術コレクションは評価が高く、いつか行こうと思ったままでした。
同美術館は754点の作品を所蔵しており、うち384点をDICが保有。その資産価値は112億円(今年6月末簿価ベース)にもなるそう。休館の背景には、美術館運営が近年、赤字続きであること。加えて、アクティビストのオアシス・マネジメントが昨年12月に大量保有報告書を出して株主であることも影響しているのではないか取りざたされています。
初訪問しての感想は、展示品は噂にたがわぬ一級品ばかりで、しっかり目の保養になりました。ジャクソン・ポロック(アメリカを代表する抽象画家)は、身長を超えるような大サイズの絵を想像していたので、こじんまりした絵に思わず二度見してしまった。それにしもこんな絵を書くこと、よく思いついたもんです。ポロックでググってみてください!
美術館運営のあり方についてDICは「価値共創委員会」を立ち上げて議論していますが、その中間報告が以下になります。同美術館の方向性が定まるまで注目したいと思います。余談ですが、元ZOZOの前澤さんは「美術愛好家としてできることがあれば協力したい」と所蔵作品購入に意欲的らしい。こちらも合わせて気になるところ。
ここから先月の話になってしまい恐縮です。23-24日に東京ビッグサイトで開催された「日経IR・個人投資家フェア2024」の訪問記です。今年の日経IRフェアは、例年ならば初日の金曜日(23日)に出向くところ、土曜日に訪れました。そのせいもあってか、いつもより会場は混雑していた印象です。同フェアをテーマにしたメルマガは、昨年247号(9月11日付け/日経IRフェアでの新潮流?!)で書いていますが、定番・定点観測ネタのひとつです。まずは前年度との概要比較です。
2024年 2023年
開催期間 8月23日(金)~24日(土) 9月1日(金)~2日(土)
場所 東京ビッグサイト 東京ビッグサイト
開催方式 ハイブリッド開催 ハイブリッド開催
出展社数 ブース 84社 ブース 59社
オンライン 14社 オンライン 34社
来場者 会場 約5,400人(初日のみ) 会場 4,426人(初日のみ)
10,556人(2日間) NA
オンライン約5,900人(初日のみ) オンライン 8,576人(初日のみ)
12,746人(2日間) NA
コロナが明けて初開催となった前年と比較して、2日間で会場へ実際に足を運ばれた人数が増加しているのは間違いないでしょう。その反動のせいか、オンライン参加者は減少していると思われます。企業のブース出展とオンライン出展の合計数は、約100社と大きな違いはありませんが、リアル出展となるブース出展数だけ見ると前年比42%増になっています。個人投資家の投資熱を肌感覚で確かめたいということでしょう。少々物足りなさを感じたのは、企業ブースの対応方法です。新鮮味はほとんどなく、15~20分間のミニ会社説明会を一定のインターバルで繰り返すばかりでした。
そんな中、三菱HCキャピタル(プライム、8593、その他金融)は独自スタイルを今回も貫いていました。ブース来場者に対する1オン1対応です。これは、おそらく同社だけが行っている対応でしょう。個人投資家を装って1オン1で話を聞いてやろうと考えていたのですが、長蛇の列を見て早々にギブアップしました(笑)。それにしても年々、同社ブースへの来場者が増えているように感じるのは私だけでしょうか?
ブースでのミニ説明会で「へぇ~!」と驚かせてくれたのが前田工繊(プライム、7821、その他製品)です。それは、プレゼンターを前田代表取締役社長自らが務められていたからです。1日10回近くあるブース説明会で、たまたま運よく当たったのかしらと思い、説明員へ話をうかがうと、「いえ、常務と交互にやってます」とサラリ言われてしまった。社長が生き生きと説明される様にちょっと感動しました。
弊社クライアント企業も関西から出展されました。今回の狙いを事業や製品説明を通じて認知度・知名度アップを図ることに置かれました。ブース設営や(ブース内での)プレゼン内容もそれを反映したものになります。コンセプトが明確なので来場者にとっても理解が促進されたことでしょう。アンケート結果をうかがうのが今から楽しみです。
最後に各社のブースをぐるぐると回った中で最も印象に残ったのは、三越伊勢丹ホールディングス(プライム、3099、小売業)です。恐らく初出展ではないかと思います(違ってたらスミマセン)。認知度・知名度が高く、かつ事業内容も一般的に広く理解されているので、余計な説明は省いてズバリ、これからの会社の成長戦略について時間をかけて説明されたのがよかったです。足元の業績が絶好調だからこそ、というのもありますね。それでは、また次回!