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2023年11月

  • 252号/小豆島旅行記(27日)
  • 251号/こけちゃいました(13日)

20231127日/252号  小豆島旅行記

2023年も今週と12月を残すのみとなりました。東京では、いきなり冬の寒さになってしまい暖かいのに慣れきった体が驚いています。皆さんも体調の管理には気をつけてください。

 

先週、小豆島(香川県)へ旅行しました。初めてでなく2度目です。とは言え、1度目は大学(大外大インドネシア語学科)へ入学した際の語科合宿(という名の1年生から4年生全員の泊りがけ新歓コンパ)なので、今から優に40年は過ぎており実質的には今回が初訪問でした。どのガイドブックにも紹介されている名所ばかりとなりますが、いくつか紹介したいと思います。

 

オリーブ園

日本でオリーブ栽培が始まったのは、日露戦争の勝利で北方漁場を獲得し、水揚げが増大したことが背景にあります。政府は、魚介類を保存・輸送するのにオリーブを使った油漬けの方法を採用したことに始まります。香川、三重、鹿児島の3か所で試験的に栽培を始めた結果、小豆島(香川)だけが成功し、日本のオリーブ栽培発祥の地として今日に至ります。園を訪問した日は(行ったことないけれど)まるで地中海沿岸であるかのような好天に恵まれました。園内にはギリシア風車も建てられており、この前で「魔女の宅急便」よろしく、無料レンタルできるほうきにまたがり記念撮影する人が絶えません。

二十四の瞳映画村

「魔女の宅急便」実写版が小豆島をロケ地として小芝風花主演で2014年に公開されていたとは全く知りませんでした。小豆島と言えば、やはり「二十四の瞳」ですよね。原作は小豆島出身の坪井栄で、2度映画化(主演は高峰秀子と田中裕子)され、テレビドラマ化も何度かされています。これにより小豆島=二十四の瞳というイメージを持つ人も多くいるはずです。映画村は、2度目の映画撮影時のオープンセットとのこと。教室のロケ現場に残されている木製の机を見て、小学校入学当時を懐かしく思い出しました。なぜだか机の真ん中には既に線が引かれていて、それを見て「この線からこちらへは入らないで!」とお互いに言い合っていたものです。

寒霞渓(かんかけい)

寒霞渓は、日本三大渓谷美のひとつ(他は、群馬県妙義山と大分県耶馬溪)です。今の時期はロープウェイからの紅葉が見どころになります。片道5分で料金1600円なので、それだけとると割高感あるのですが、山頂からの景観や瀬戸内トリエンナーレで制作されたオブジェを楽しみながら山歩きが満喫できることを考えれば十分に満足できるものです。また、初めて知ったのですが映画「八日目の蝉」(角田光代原作、井上真央/永作博美主演)のロケ地でもあったのですね。永作博美演ずる誘拐犯が、まだ幼い子供を連れ逃げる生活で、あぁ切ないなぁと感じるシーンが幾度となくあったこと記憶しています。

 

 

迷路のまち

宿泊したホテルから徒歩10分ほどのところに、入り組んだ路地で「迷路のまち」と呼ばれる一角がありました。その昔、海賊などから身を守るため、あえて複雑な路地を作ったそうです(が、迷うほどではありません)。昭和レトロな街並みの中にお寺(西光寺)や妖怪美術館があったりして飽きずに散策できます。「迷路のまち」の道路一本渡った隣には、ギネスブックにも登録されている世界一狭い海峡、土渕海峡があります。ちなみに最も狭いところの幅は9.93mしかないとのこと。これを海峡と呼べるの、というくらいコンパクトです。

エンジェルロード

これは言葉で説明するよりも写真を見てもらった方が早いですね。一日2回、干潮時に海の中から現れる砂の道です。大切な人と手をつないで渡ると願いが叶う、と言われている割に手をつないでいる人は、ほとんどいませんでした(笑)。

渡し舟

今回の旅行で一番感激したのが渡し舟です。オリーブ園から二十四の瞳映画村までの移動で利用しました。同区間は、通常海岸道路沿いに車で30分強かかります。が、この渡し船はショートカットで海上を一直線に移動します。悪天ならば運航はされませんが、お天気は好天で海もないでおり絶好のコンディション。案内所で乗り方を聞くと、直接船頭さんへ電話予約してくださいという。電話すると20分ほどで船着き場へ戻るとのこと。のんびりと待っていると遠くから船影が見えて、だんだん大きなってくるではありませんか。到着した船頭さんへ渡し賃500円を支払って乗船。ライフジャケットを着て出発進行です。これ以上は望めないような天気のもと、まばゆいばかりの水面に映る日の光を浴びながら10分間の短い船旅を満喫しました。

今回の旅でリフレッシュできました。2023年を終えるまであと1週間と1か月、しっかりと乗り切りたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。それでは、また次回!

20231113日/251号  こけちゃいました

「こけちゃいました」と聞いて、往年のマラソン名選手の谷口浩美さんを思い出す方はどれくらいおられるでしょうか。1992年のバルセロナオリンピックで生まれた名言なので、Z世代には初耳かもしれません。

 

詳しくはこちらから。https://www.jiji.com/jc/v2?id=long_distance_12

 

私は、ウォーキング中にこけちゃいました。道路側溝のふたの段差につまずいてよろけたのです。大丈夫、これくらい持ちこたえられると心は言っています。けれども、あれ、あれれ、あれれれ、足がついてきていない。まさに、中森明菜の『スローモーション』♪心だけが先走りね♪状態です。

 

コンクリートに顔面から落ちると察知したのか、両手をとっさに突き出して庇ってました。その代償として、まず両掌のいちばん柔らかいところへこすったような鈍い痛みが走り、次いで両肘へ衝撃が。半袖を着てなくてよかった、とちらり思っていると、最後に両膝へがつんときました。これが仕上げ。

 

こけちゃったんだ…今になって痛さに加えて、恥ずかしさがのっかってきます。幸い人通りはなく、誰にも見られてはなかった(と願う)。微塵の痛みもないようにすくっと立ち上がって、まず両掌を見るとすり傷とコンクリート表面のぶつぶつによる細かい凹みができてました。一瞬のことだったけれど結構な力がかかったんでしょう。その場から30歩ほど歩いてシャツの袖をまくって肘を見ると、左肘をすりむいていました。こんなにきれいに血が出るけがをしたのは一体いつ以来だろう。それから100歩歩いてひざを見ます。Gパンは破れもせずに膝を守ってくれました(が、翌朝、膝小僧は黄色と紫色のツートンカラーに変色してました)。

 

「人がこける」時は、恐らく誰でも似たりよったりでしょう。しかし「会社がこける」のは千差万別です。タムロン(プライム、精密機器、証券コード7740)という会社をご存知ですか?カメラ交換レンズの世界的なメーカーです。この会社がこけてしまったのは、社長が経費を私的に流用したからです。使い込みには違いありませんが、112日に同社ウェブサイト上で公表された「特別調査員会の調査報告書」を一読すると、病巣は根深いと感じました。特別調査委員会の調査報告書はこちら。

 

https://www.tamron.com/jp/ir/upload_file/tdnrelease/7740_20231102578675_P01_.pdf

 

報告書には、会社の概要から経費流用に係る法的責任、役員経費管理の実態、経費流用案件の内容、原因究明、再発防止策提言まで、約100ページにわたり書かれています。調査委員会は3名からなり、うち1名は公認会計士でタムロン社内取締役の女性です。他に調査補助者11名が任命されており、計14名が調査に当たりました。

 

流用の中心人物は、今年8月に代表取締役社長を辞任した鰺坂(あじさか)氏です。会社の経費でよくまぁここまでやるわい、と言うほど使いまくってます。特定女性が勤めるクラブやラウンジで過剰なまでの飲食、その女性を伴っての海外出張、さらにはその女性へのタクシーチケット横流しから会社から貸与されているSuicaの再貸与まで、読み手が思わず赤面するようなことが赤裸々に報告されています。驚くべきは、鰺坂氏の流用した金額の多寡よりもその思考回路です。

 

報告書にはこうあります。『鯵坂氏は、タムロンにおいて単独飲食に関するルールは存在しないものの、社長就任の際に、小野氏から、交際費は接待や部下の慰労のために使うほか、社長はストレスも大きく1 人で考えることもあるため、1 人でも使ってよい、その部分については必要経費であるという引継ぎがあった旨を述べ、当該引継事項がルールの 1 つであると認識し、以後、それに従っていたと述べる。』

 

ここで登場する小野氏とは、鰺坂氏の前任社長です。そうなんです、私はここに最も驚きました。こんなこと言ってます。『小野氏は、当委員会に対し、自己が単独で利用した飲食店費用やホステスとの同伴における費用を会社経費としてタムロンに負担させることができる理由について、社長業の重圧によるストレスを解消するためには、単独で飲みに行く、カラオケに行くなどしてストレスを発散する必要があったと弁明する趣旨の供述をしている。また、相談役になって以降もこれらの費用を会社負担とすることができる理由について当委員会から問われると、鯵坂氏による会社の経営に口出しをすることを我慢することより生ずるストレスを発散する必要があったと弁明する趣旨の供述をしている。』

 

もはや会社のガバナンスだ、個人のコンプラ意識の向上だという以前の問題です。冒頭の谷口選手は、オリンピックのメダル獲得はなりませんでしたが、それにとって代わるに十分値する名声を得たのに比べると、あまりに残念すぎる「こけちゃいました」だと思うのです。同じこけるにしても谷口選手のようにありたいものです。それでは、また次回!

 

 

 

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