国内投資家、外国人投資家、個人投資家、証券アナリスト、IR支援会社などの属性に応じたアドバイスを行い、実務の部分まできめ細かくご提案

お気軽にお問合せください

080-9195-3710
受付時間
9:00-17:00(土日祝除く)

2018年11月

  • 72号 翻訳家とIR担当者(26日)
  • 71号 アクティブファンド ピッチコンテストにて(19日)
  • 70号 No.1自治体はどれ?(14日)
  • 69号 あなたならどうしますか?(5日)
  • 68号 ラグビーは奥深い…(1日)

20181126日/72号  翻訳家とIR担当者

3連休はどう過ごされましたか?先週は日産ゴーン会長の逮捕で始まり、2025年万博の大阪開催決定で終わりました。また、ハロウィンに次いでブラックフライデーをうたい文句にしたセールがそこここで見られましたね。日本でブラックフライデーの本格的なセールなんて初めてでは?ハロウィンも、ブラックフライデーも結構ですが、どれだけの人が本来の意味を知っていることやら…でも、気がつくと日本流にアレンジされて定着してしまうんだろうな。

 

日本文学の翻訳家であるジュリエット・カーペンターさんとアルフレッド・バーンバウムさんのパネルトークを聴きました(他パネラーはエルマー・ルークさん、聴き手は、作家・翻訳家の小野正嗣さん)。文化庁・リットストック主催の国際文芸フェスティバル東京2018というイベントです。お二人のプロフィールが以下(主催者ウェブサイトより)。

 

ジュリエット・カーペンター

翻訳家、同志社女子大特任教授。1960年父と共に初来日。高校から日本語学習を始め、ミシガン大学ではE.G.サイデンスティッカー教授の指導を受け、日本語・日本文学研究の修士号取得。1969-70年にアメリカ・カナダ大学連合日本研究センターで学ぶ。1974年再来日し、神戸女学院などで教えた後、同志社女子大学教員となる。1980年最初の翻訳作品の安部公房作『密会』で「日米友好基金文学翻訳賞」を受賞。以来、俵万智の『サラダ記念日』をはじめ、難しいとされてきた司馬遼太郎の『坂の上の雲』など幅広い翻訳を手掛ける。2014年、水村美苗作『本格小説』の翻訳で再び「日米友好基金文学翻訳賞」を受賞。

 

アルフレッド・バーンバウン

日本文学翻訳家、メディアアーティスト。30代で『羊をめぐる冒険』に出合って惚れ込み、出版のあてもないうちに英訳して出版社へ持ち込んだことから、一連の初期村上作品の英訳を手がけるように。他に手がけた日本文学に、池澤夏樹、宮部みゆきなど。

 

お二人のオーラは、経営者とは明らかに異なるものでした。決してエネルギッシュではないのですが、何といえば…静かな湖面に石を投げると波紋がどこまでも広がっていくとでもいうのでしょうか。ご自身の想いを静かに言葉に乗せて発しておられる。それが聴いていてジワッと沁みてくるような感じかな。言い忘れましたが、お二人の会話は全て日本語です。言葉をあつかうプロの翻訳家だからといえばそれまでなのですが、日本人で翻訳家を名乗っている人のレベルってどれくらいだろうと心配になりました。

 

ジュリエットさんは、川端康成にノーベル賞の半分は彼のおかげと言わしめたサイデンステッカーのお弟子さんです。まさに正統派。多くの日本人作家を翻訳されていますが、司馬遼太郎作品にはよく出てくる「余談だが~」という箇所を欧米人にどう理解してもらえばいいの、と悩んだとのこと(笑)。

 

村上春樹をはじめて英訳したアルフレッドさんは、(村上作品には)もともと英語のリズム感に近いところがあると言われました。それが欧米で広く受け入れられた原因のひとつなのでしょう。村上が<ロックスター>になったのを見て、最近の日本人作家は(村上の)文体を真似ているのではとも言われました。

私はクライアントから外国人投資家対応について質問をいただくことがよくあります。もっと会社や製品に興味・関心を持ってもらい、株主になってもらいたいのですがどうすれば?との問い合わせです。パネルトークからヒントになることを期待して聴講したのですが、テクニック・スキル的な面では、お二人の以下メッセージが参考になるかもしれません。

 ① (翻訳とは)忠実に言葉を(日本語から英語へ)置き換えることではない

 ② (英語のリズムに合うように)パラグラフを入れ替えることもある

 ③ sad、lonelyを使うと文章が重くなる

 ④ 日本語ではヘン、おかしいといった表現が多いのだがstrangeと訳すと伝わらないことが多いの  で他と異なるからヘンなのか、普通と違うからヘンなのか等、(ヘンな)理由を伝えるようにしている 

 ⑤  米国では繰り返しの文章(言葉)を嫌う傾向にある

 ⑥  読者が場面をよくわかるよう(作家の)文体の味より優先することがある

 ⑦  英語文章の深みは、形容詞でなく種類豊富な動詞を使ってだす

 ⑧  英語では各パラグラフでのトピックセンテンスが重要だが、日本語ではどれがトピックセンテン    スなの?ということがよくある

 ⑨  日本語の面白さは擬音語や擬態語にある

 ⑩  感謝を表す「~していただく」という表現は日本語独特のもの

 

私自身の経験では、テクニック・スキルも大切ではありますが、IR担当者としていちばん重要なことは、自分の会社や製品をどれだけ好きであるかということだと思います。盲目的に惚れ込む必要は、まったくありません。優れた投資家って国籍を問わずそんなところを見ぬいたうえで色々と尋ねてきます。テクニック・スキルに走る前にご自身の気持ちを確認してみてはどうでしょう。どうも…という方、心配には及びません。ディア・マスターズへご相談ください(笑)。それでは、また来週。

20181119日/71号  アクティブファンド ピッチコンテスト

おはようございます。ディア・マスターズの板倉です。先週のメルマガ70号(No. 1自治体はどれ?)にメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

 『(前略)「*対象者に記憶してもらう方法として、動画も重要だが音楽も重要(というか効果的)」を読んで思い出しましたが、人に何かの記憶を懐かしく思い出させるきっかけで、一番強いきっかけは、「におい」なんですってね!「ああ、この光景・・・○○を思い出すなあ。懐かしいなあ」というのもあり、「ああ、この曲!あの頃を思い出すなぁ。涙がでるなあ」というのもあるのですが、一番頻繁に、鮮烈によみがえるのは「ああ、この匂い!この香り!懐かしい!思い出す・・・あの頃!」というのが最も鮮烈だそうです。私もよく、中華料理店のそばを通ると学生時代に中華料理店でアルバイトをしていた頃のことが思い出され、ガソリンスタンドではバイクで走り回ったやんちゃなころのこと、洋食店のわきを歩いてチーズやデミグラスソースのにおいがすると欧州を歩き回ったころを思い出します。図書館のにおい、海辺の潮の香り、山の森の香り、○○がつけていた香水の香り(?)…何かにつけ思い出させてくれます。」

 

昨日(18日)、マネー・フォワード社主催の「お金のエキスポ2018」へ行ってきました。私は同社のクラウド会計ソフトを使って会社の会計・決算数値を管理しています。経理財務畑でない素人の私にとって、この上なく使いやすいソフトです。お金のエキスポは、今回で4回目の開催とのことですが、初めて参加。朝の10時から夜9時まで盛りだくさんのメニューで楽しませてくれます。来場者は、男女比73(もう少し女性が多かったかも)、年齢構成では20代・30代が78割、残りは40代が中心とお見受けしました。50代のおじさんは希少価値参加者でした(笑)。でも、家計簿アプリで若い世代の心を掴んでいる同社からすれば、当然と言えるのかも。

 

3つのセミナーに参加しました。その中でとっても楽しみしていたのが「アクティブファンド ピッチコンテスト」です。現役ファンドマネージャー(あるいは、最高投資責任者)が7分間の限られた時間内で投資哲学やファンド内容を語り、その場でピッチを聴いた参加者が選ぶというもの。今まで、ありそうでなかった企画です(通常だとファンマネが語るだけ、あるいは選出するにしても事前に採点が済んでいる)。6名が登壇されましたが、いずれもパッシブ運用を凌ぐパフォーマンスをあげておられる現役バリバリの方ばかり。加えて、前職IR担当時代におつきあいくださっていた方が4名もおられるとあれば、聴かないわけにはいきません。最前列でかぶりついて聴いちゃいました(笑)。

 

もうひとつ面白いと思ったのが採点の仕組み。お気に入りファンドに丸をつけるとか、順位をつけるというシンプルなものではありません。同社のブロックチェーン技術を使った初めてのアプリとのことですが、スマホにダウンロードすると、まず100ポイント付与されます。次いでピッチ内容に応じて採点をします。その採点が1ポイント刻みで入力できます(=メリハリの効いた採点をすることが可能)。これは逆に言えば、登壇者にとってご自身のピッチに対する評価がその場で即座にはね返ってくるので、プレッシャーにならないはずがありません。おぉぉこわっ!

 

そんな中、登壇された6名の勇気・気概に心から敬意を表します。(登壇順、敬称略)

(1)三菱UFJ国際投信、野崎 始、優良日本株ファンド(愛称:ちから株)

(2)アセットマネジメントOne、岩谷 渉平、未来変革日本株ファンド

(3)三井住友アセットマネジメント、村上 典之、三井住友スーパーアクティブ・オープン

(4)いちよしアセットマネジメント、三上 健平、いちよし中小型成長株ファンド

(5)さわかみ投信、澤上 龍、さわかみファンド

(6) コモンズ投信、伊井 哲郎、コモンズ30ファンド

 

さて、結果です。

 

コモンズ投信、伊井最高運用責任者のコモンズ30ファンドがベストアクティブファンドに選ばれました。採点結果や他ファンドの順位は公開されていないのでわかりませんが、おそらくぶっちぎりで選ばれたのではないかと推測します。理由は以下の3点で他とは大きな違いがあったから。

 ①  ファンド購入を促進させる場であるとの明確な狙いがあった

 ②  だから聴講者(=20~30代世代)にはとても響くであろう子どもの20年後を意識させた

 ③  そして、意識させるのを「質問」という形で問いかけた(=聴講者が自分事として考えることに          繋 がった)

 

7分間という限られた時間でもメッセージは伝えることができるのですね。勉強させていただきました。ありがとうございます!それでは、また来週。

 20181114日/70号  あなたのNo.1自治体はどれ?

錦織圭選手、やりました!4年ぶりにフェデラーに勝利。これで勢いに乗ってリーグ戦を突破して準決勝トーナメントへ進出して欲しい。昨夜(13日)の試合は惜しくも負けたので準決勝進出は第3戦までお預けとなりました。力が入る理由は、男子テニス年間成績上位8名が競うATPファイナルズのタイトルスポンサーが前職、日東電工だから。それゆえ正確なタイトル名称は「Nitto ATPファイナルズ」となります。日本企業としては、初めてのスポンサー契約です。2017年からの4年間契約ですが、昨年は錦織をはじめとしてスター選手が軒並みケガなどで出場しなかったため盛り上がりに欠けました。今回、9位の錦織は上位選手の欠場による繰上げ出場ですが、ツアー後半戦での驚異的な活躍は皆の知るところ。錦織やジョコビッチら他スター選手の活躍で大会が盛り上がるほど日東電工の知名度・認知度もグローバルに向上することでしょう。

 

 

IR・広報活動を通じて会社の知名度や認知度を向上することを課題としている方もおられると思います。株主になってもらう、自社製品・商品を購入してもらうことにはつながらなくとも(自社を)知ってもらい、関心を持ってもらうことができれば次につながるというもの。そういう意味ではマーケティングファネル(じょうご)の上層部である認知から興味・関心の部分はとっても大切ですね。

 

そんな折、たまたまテレビで大阪池田市の紹介動画を見ました。これが面白くて一気に関心を引かれました。他にもあるかと思いググってみると、あるもんですね。そんな中から独断と偏見で選んだ5本を紹介します。まずはこれらを見比べて、ランキングしてください。参考までに各自治体の人口と属する都道府県のみを下記します。

    (1)池田市、人口10.3万人、大阪府

        http://www.ikedashi-kanko.jp/80/

(2)川口市、人口60万人、埼玉県

         https://www.youtube.com/watch?v=CJf_MrCIDlQ

(3)鹿児島市、人口59万人、鹿児島県

                http://www.city.kagoshima.lg.jp/doga/index.html

    (4)碧南市、人口7.3万人、愛知県

                 https://www.youtube.com/watch?v=1OVmMzca-90

               https://www.youtube.com/watch?v=bTARsgtgcv0

          (5) 小菅村、人口0.07万人、山梨県北都留郡

             https://www.youtube.com/watch?v=i7L268W6db4

 

 さて、どうでしたか?私の中では動画としての面白さでは1位=池田市、2位=川口市、3位=鹿児島市となりました。そして、見終わった後の行ってみたい度では1位=鹿児島、2位=池田市、3位=碧南市です。動画としての面白さと実際に行ってみたい度に違いがあることが気づきでした。各自治体の狙いは、実際にそこを訪れてもらうことでしょうから、後者について考えたいと思います。

 

まず、動画を見る前からホームバイアスとも言えるような事前の知識・知見が1、3、4の自治体には正直、ありました。1は前々職会社の創業者出身地、3は隣接する豊中市に居住経験あり、4は出生地で高校まで過ごしたことです。これは川口市、小菅村にとっては確かに不利に働きます。しかし、これを差し引いても、この2自治体はちょっと…となりました。どうして?考えましたが、この2つはとてもマニアックな、言い換えれば、対象者を絞りこんでいるからではと思い当たりました。川口市のターゲットは都心近郊で暮らしたい若夫婦であり、小菅村はホラー愛好者向けイベント参加者ですね。こんなターゲットには私が感じた以上に刺さったはず。

 

では、訪れたいと思った上位3自治体の動画はどうか。3位碧南市は、予告編で期待を持たせて、本編へつなぐという流れ。予告編では碧南出身で元乃木坂46メンバ-永島聖羅ちゃんの語りで始まります。おぉ~、碧南にもこんな子がいたんだと初めて知りました。期待して本編を見だしたのですが、時間が長すぎることにうんざり。20分はかけすぎでしょ。シナリオ、芝居にも難があるのに…3位入賞したのは碧南出身の大村愛知県知事をはじめとする登場者の碧南愛に対する評価です。というのは、ちょっと嘘(笑)。実は、近年の同市の活躍をホームページで知り、素直に感心したからです。人口は私が暮らしていた頃より2割増、財政力指数が全国1700市町村中で常にトップ10前後、ふるさと納税では愛知県内申込件数1位とか、要は故郷が頑張っていることが単純にうれしくて、誇りに思えたからに他なりません。

 

2位池田市と1位鹿児島市は、実際のところどちらが2位でも1位でもいいようなレベル。池田市はお隣の豊中市に住んでいた頃、訪問したことがある場所がいくつかあったから、その分を減点しました。1位鹿児島市は、他自治体にない音楽にやられました。♪維新!dancin’!鹿児島市♪が耳に残っていつの間にか覚えてもた~

 

これらより知名度や認知度の向上には以下のことがヒントになるかもしれません。

*対象者(ターゲット)が確定しているならコンテンツは思い切って絞り込んでよい

*ただ、いくら気をつけても対象者にはコンテンツへの先入観がつきものと思ったほうがよい

*対象者に記憶してもらう方法として、動画も重要だが音楽も重要(というか効果的)

 それでは、また来週。

2018115日/69号  あなたならどうしますか?

前号(68号/ラグビーは奥深い…)へは多くのメッセージをいただきました。ありがとうございます。ご自身や、周りのリーダーを見回して、皆さん思うことが多々おありなのだろうと思います。これからのリーダーは、必要なスキルや知識を磨くことは言うまでもなく大切ですが、それ以上にスキルの土台となるもの(パソコンでいうところのOSに相当するイメージ)を単なるバージョンアップでなく、必要に応じて全とっ替えするくらいの気持ちで臨む必要があるのかもしれませんね。

 

 『おはようございます。お元気ですか?11月になってしまいました。(笑)中竹さん、素晴らしいですね。要するに相手をありのままに受け入れる器の問題ってことでしょうか?昭和の時代、徳もあり、本当に心の器のでかい人々が多くいらっしゃったようにお見受けします。今の強いリーダーは本物ではなく、圧力でことをなしている方が多いかもしれません。それはひずみもでるし、金属疲労は起こるし、水は低いところに流れるのに、これでは、清らかな徳力が下に流れないのです。まさに今の日本の現状かな~。水は流れないとだめなんです。溜まるとすぐ腐る。そこにあーでもない、こーでもないとクスリとかいれてもダメなんですよね。みなさま、ディア・マスターズを活用して、清らかな水をながしましょう!ですね。今月もよろしくお願いします。』

 

『これは良い話ですね。サポート型リーダーとでも言うのでしょうか(^^)。』

 

『板倉さん、ご無沙汰しております。いつもメルマガ楽しく拝見しています。中竹さんの講演聞かれたのですか。うらやましいです。私の息子も高校でラグビーをやっていますが、息子曰く、『ラグビーは刻々と変化する状況の中で、プレーヤー15人それぞれが判断を繰り返すスポーツ。言われたことをやるだけでは状況の変化に対応できず強くなれない。』ようです。またゲームメーカーは他の選手に指示を出さないといけないので、上級生・下級生関係ないようです。監督、先輩に絶対服従という昔の体育会系ではラグビーはダメですね(笑)。中竹さんを知るには、『オールアウト<1996年度早稲田大学ラグビー蹴球部中竹組>』がオススメです。ラグビーに余り詳しくなくても楽しめる内容です。絶版のようですので図書館にあればですが。今後ともよろしくお願いします。』

 

『私も早稲田の監督の中竹さんの事は全く知りませんねえ~(中略)通信方法もテレックス⇒Fax⇒電話⇒携帯⇒Mailと大きく変化。膨大な情報が瞬時に世界中で共有化される時代になった。こんな時代のリーダーって「何をすれば良いのか?」と考えながら…私自身は「リーダーは、流行の服では無く、自分に似合った服を着ること」と思っています。実力以上の力は出せないし、自然体でやるしかないでしょう!?今の時代の舵取りは大変だろうなぁ~を実感。(後略)』

 

『ラグビーについて以下、板倉さんの内容、リーダー論などから逸脱しまくってるのですが…イギリス在住時代に、イングランド vs. オールブラックス(ABs)の試合観戦以来、あの身体能力の優れたABsの虜です。ハカもど迫力ですし。キーウイ vsワラビーのテストマッチ、そして昨日のオールジャパンvs ABs の試合も録画してゆっくり観戦しました。ワクワクしますね。来年のW杯チケットは、大阪府住民枠で先行販売があった時に、1試合確保済。来週締切の一般応募も、期待して申し込みます。ABsは神戸や花園は無理でも、イングランドや南アの元インビクタスの強さを観たいです。』

 

来年のラグビーワールドカップの一般販売観戦チケット、日本‐ロシア戦(2019920日)ですが、私も申し込んでいます。締め切りは今月12日です。どうせ当たらないだろうなと思いながらも、最安値のカテゴリーD席(23万円)で申し込んでいます。ちなみにカテゴリーAだと、210万円ほどです。あなたならどうしますか?(笑)それでは、また来週。

2018111日/67号  ラグビーは奥深い…

東京では、秋晴れの気持ち良い日が続いています。今日はスポーツの秋らしくいきたいと思います。

 

中竹竜二さんの講演と対談を聴きました。お名前を聞いてどんな方かわかりますか?ご存知の方はラグビーファンに違いないですね。私は、ラグビー観戦は大好きですが、中竹さんのことはまったく知らず、講演者プロフィール(下記参照)で初めて知りました。

 

プロフィール:

1973年福岡県生まれ。早稲田大学人間科学部在学中、ラグビー蹴球部選手として全国大学選手権で準優勝。英レスター大学大学院を修了。三菱総合研究所等を経て、清宮克幸氏の後任として早稲田大学ラグビー蹴球部監督に就任。2007年度より2年連続で全国優勝。2010年、日本ラグビーフットボール協会初代コーチングディレクターに就任し、全国のコーチ育成に力を注ぐ。20122014年にはU20日本代表ヘッドコーチも務める。2014年、企業のリーダー育成を独自のメソッドとして提供する株式会社チームボックスを設立してCEOに就任。

 

早稲田卒、英国留学、三菱総研、ラグビー部主将・監督、会社設立等々、文武両道でまさに非の打ちどころがない経歴とはこのこと。キラ星のように輝く方に違いないと登壇を楽しみに待っていました。

 

「え?」見た目、ドランクドラゴン塚地(「西郷どん」では、いい味出してますよね)ではなく、その相方の鈴木(名前がなかなか出てこず、ググってしまった)に瓜二つでした…かなり地味ということです。これくらい期待値とギャップが大きかった方は私史上初めてでした(笑)。でも、ひとたび講演が始まるや、強烈なタックルを受けたような刺激をもらいました。

 

タイトルは「勘違いだらけのリーダー像」です。開口一番「日本一オーラのない監督です」からスタート。見た目、確かにオーラというか、華がないというか、妙なところでまず共感してしまいました(ファンの方、すみません)。早稲田大学ラグビー部監督に就任して最初の挨拶をしたところ、選手から「こいつか、全然オーラないな」というのが本当に聞こえてきたそう。他にも事あるごとに「無能監督、辞任しろ」「無謀にも引き受けた罪な監督」「素人監督、ダメ監督!」「チェッ、つまんねえなこんな練習!」等々、私が監督だったなら、とても許容できないような言葉を選手から浴びます。しかし、ご本人は「ダメ出しバンザイ」と一貫して考えていたそうです。

 

五郎丸選手からのダメ出しのエピソード。監督に就いて初めてともいえるくらい充実した練習ができて「お疲れ、今日はこれであがろう。練習、終わり!」と意気揚々と伝えると、五郎丸選手より「全然、納得のいく練習になっていない。これでは、勝てないので自分らで考えた練習を別にしたい」と言われたそう(笑)。

 

また、選手権決勝の前日、選手の前で「明日の試合はどんな結果になっても責任は全てオレ(監督)が引き受けるので、全力出して欲しい」とちょっと格好つけて一席ぶったところ、4年生キャプテンがすかさず「(フィールドにいない監督が)何を言うのか。責任は(フィールドにいる)キャプテンである自分にある。自分が責任もってプレイする」と。すると3年生のゲームコントローラーが「いやいや、明日は自分が絶対に勝たせるので(私の)ゲームプランどおりに動いて欲しい」と言ったとのこと。これを聞いて中竹さんは「あぁ、こりゃ勝つな」と確信したそうです(実際、大差で優勝)。

 

これらのエピソード、思わず「ホンマでっか?」と突っ込みたくなりますよね。監督は絶対で、ましてや下級生は上級生に意見なんか言えないんじゃないの?この夏、ワイドショーを独占していた某私大アメフト部とまさに真逆。中竹さんは、ダメ出しを選手からのフィードバックととらえ、ありがとうといつも感謝していたそう。これはミレニアル世代の選手にとっても何を言っても安心・安全であるということで大きな信頼感につながり、モチベーション向上にもなったようです。風通しがいい組織とはこういうことを言うのでは。

 

加えて、VUCAの時代(V=Volatility/変動性、U=Uncertainty/不確実性、Complexity/複雑性、Ambiguity/曖昧性)と言われる中、技術的なアプローチ(=自信満々、冷静で皆を引っ張るリーダーを目指すこと)より適応を要するアプローチ(=自分にあったリーダーになること)が必要と説かれました。今まで多くの方が思い描くリーダー像とは異なり、弱さや欠点を認めてさらけ出せること、言い換えると、組織人が持つ共通の問題点とは「自分の弱さを隠す」ことに多大な時間とエネルギーを費やしていると喝破されました。皆さん、自分自身に思い当たることありませんか?

 

最後に誤解なきよう申し上げますが、リーダーは弱さをさらけ出せと言っているのではありません。何よりもまず選手一人一人の持ち味を発揮させるにはどうしたらよいかと死ぬほど考え抜いていたことが前提としてあり、そのうえで素直で自然体のリーダーであったことが結果につながったのではないでしょうか。ディア・マスターズへも素直で自然体でお悩みをお話ください(笑)。それでは、また来週。

ご相談はこちら

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せはこちら

080-9195-3710
受付時間
9:00-17:00
休業日
土日祝

ご相談はこちら

お問合せは、電話、ご相談メールにて受けつけています。どうぞお気軽にご連絡ください。

080-9195-3710

メルマガ登録はこちら

 メルマガ登録者へ「IR Master(名人)の心得25ヶ条」を無料でさしあげています。