国内投資家、外国人投資家、個人投資家、証券アナリスト、IR支援会社などの属性に応じたアドバイスを行い、実務の部分まできめ細かくご提案

お気軽にお問合せください

080-9195-3710
受付時間
9:00-17:00(土日祝除く)

2018年10月

  • 67号 KY読もう!!(22日)
  • 66号 メルボルン旅行記(17日)
  • 65号 この5Kわかります?(9日)
  • 64号 先の長い話になりますが…(1日)

20181022日/67号  KY読もう!!

秋深まり朝晩はグッと冷え込むようになりました。今週末から決算発表が本格化しますが、体調管理にはくれぐれも気をつけてください。先週のメルマガ66号(メルボルン旅行記)にメッセージをいただきました。ありがとうございます。

 

『ありがとうございます。きれいなところですね。心が癒されました。メルボルンは一度も行ったことがありませんが、とても興味を持ちました。行ってみたいところリストに入れてみます!』

 

『オーストラリアですかぁ~ 私は、行った事が有りません。女房との海外旅行で、体力のあるうちに「時差の有る国へ行き、その後は、時差の無い国へ行くか!」と相談はしていましたが…オーストラリアは、広すぎてどこが良いのやら決まりませんね。何度か行っているハワイ、沖縄のロングステイのほうが女房には好評のようです。』

 

『板倉さん、メルボルン行ってきたんですかー?いいですね!私は前職の営業時代に一度だけ行きました。もう30年近く前です。なんだか、雨が多いのを売り物(?)にしている町だったような気がしますが違ったかな?(当時の天気は忘れましたが)。でも板倉さんがいらっしゃった時は好天に恵まれたとのこと、良かったですね。正直言ってメルボルンの印象は忘れましたが、それよりも数多く訪れたシドニーの印象が強いです。あの頃(IRを担当する前の海外営業時代)は、とにかく海外によく行きました。懐かしいです。板倉さんのように長く居住したことは有りませんが(長くてもオランダの10か月)目を閉じると海外の街並みがよみがえってきます。もう一生行くことないでしょうけど。また楽しい話を聞かせてください!』

 

 今日のKYは、空気読めではありません。KY=川端康成です。どうしてかと言うと、川端がノーベル文学賞を受賞して50周年であり、加えて私の住んでいる大田区馬込(まごめ)と少なからぬ縁があるからです。

 

馬込には明治の終わり頃から芸術家が住みはじめるようになり、大正末期には馬込文士村なるものが形成されるほどになりました。このことは知っており、実際、当時の文壇をリードしていた多彩な方々です。尾崎士郎(人生劇場)、石坂洋次郎(青い山脈)、萩原朔太郎(月に吠える)、室生犀星(あにいもうと)、三好達治(測量船)、山本周五郎(樅の木は残った)、宇野千代(生きていく私)等々。作品は読んだことがなくとも、名前は聞いたことがあるのではありませんか?それにしても作家村ではなく、文士村と呼んでいたのはどうしてなんだろう?文士と言えば士業の端くれ。でも士業とはいえ、弁護士や会計士などとは扱いが違うような気が。モノを書いて生業とするなんて水商売のように不安定で、否定的意味合いを持って文「士」と言われていたのかな。でも、ここで名前をあげたのは、作家よりも文士と呼んだ方がふさわしいような方々ばかりと感じるのは私だけでしょうか?

 

それはさておき今回、図書館主催の記念講演で知ったのは、川端が昭和3年(1928年)、29歳の時、馬込にやってきて、文士村で暮らしていたのです!期間は1年ほどですが、その間に西馬込と南馬込の2か所で生活していたそう。川端に対するイメージは、ぎょろっとした大きな目に日本人初のノーベル文学賞、そして衝撃的な最期(=1972年、ガス管を咥えて自死)くらいでしたが、講演を聴いてぐっと見方が広がりました。

 

生い立ちですが幼年時に両親を相次いで亡くします。続いて祖母、姉を亡くします。15歳の時には祖父を亡くし天涯孤独の孤児となり、これが小説家になる原体験となります。学業は優秀で東大文学部へ入学。20歳の時に、当時15歳のカフェ女給と婚約。が、2か月後に相手から一方的に破断を宣告される。また、この前年から頻繁に伊豆を訪れるようになり、それが10年近く続きました。

 

川端にとって伊豆は第二の故郷となり、代表作「伊豆の踊子」が生まれます。私は原作を読んでいませんが、山口百恵主演の映画は見ています。よかったな~。ちなみに川端作品は映画原作となったものが26作あり、映画化は41回されているそう。これは日本文学者の中で最多。川端は映画が大好きで、自ら脚本家として映画製作に携わったこともあり、映画製作には協力的であったそうです。

 

ノーベル文学賞を受賞して「秋の野に鈴鳴らし行く人見えず」とうたいました。受賞したにも関わらず、喜びよりも何とも言えぬ寂寥感が漂う句となっています。が、「野に鈴」の部分に注目。野と鈴(=ベル)でノーベルなんですね。言葉遊びをしっかり楽しんでます。やはり常人とは違うようです(笑)。川端作品は、今まで「古都」しか読んだことがありませんが、これを機にもう少し色々と読んでみようと思った次第です。KY=川端、読もう!です。それでは、また来週。

20181017日/66号  メルボルン旅行記

10月11日から16日までオーストラリアはメルボルンを旅行してきました。日本は秋深まる時期ですが、メルボルンでは春の頃となります。幸いお天気にも恵まれシャツ一枚で過ごせるほどでした。メルボルンと聞いて思い浮かぶものって何ですか?メルボルンオリンピックと答えた方はかなりの通ですね(1956年開催)。私はシドニーに次ぐオーストラリア第2位の都市(人口430万人)ということと、住みたい都市ランキング上位の常連というイメージでした(英エコノミスト誌による住みたい都市ランキング2018で第2位。それまでは2011年から7年連続トップ。ちなみに2018年トップはオーストリアのウィーン)。

 

実際に行ってみたメルボルンは、自然と人工、古いものと新しいものがちょうどいい塩梅に混じり合っている都市という印象でしょうか。今回はたくさん撮った写真からお気に入りをできる限りご覧いただきます。

 

グレートオーシャンロード

メルボルンから南西へ200㎞。第一次・二次世界大戦の帰還兵が人力で建設した道路。世界一美しい海岸線からは色々な表情の岩と波が楽しめます。

セント・パトリック大聖堂

オーストラリア最大のゴシック建築物。1939年の完成まで90年ほどかかっている。今回、この大聖堂を単独であげたのは、外と内のギャップがこんなに大きな教会を見たのは初めてだったため。外観は伝統的ゴシック様式ながら、一歩教会内に入ると厳かな中にもふんわり・暖かな空気が流れていました。建物内の色味が黄金色っぽいと感じられると思いますが、そのせいかもしれません。建物両側の壁には派手なステンドグラス(例えば、3枚目の写真)がはいっている教会が多いと思いますが、ここでは3-4色の薄黄色の幾何学模様ステンドグラスとなっていました。課外授業で来ていた現地小学生もキャッキャッ騒ぐことなく、先生の説明を真面目に聞いていました。ここはお薦めです。

ショーケース

メルボルンは、どこへ行っても色彩豊かな街と感じました。そう感じる理由のひとつは陳列・展示のきめ細かさです。これはもう百聞は一見にしかず。写真をご覧ください。左の2枚はケーキ屋のショーケースです。どちらも有名店なので際立っていますが、街中にある普通のケーキ屋でも水準は高いです。3枚目は何だと思いますが?オーストラリア流稲荷ずしです。味はトライしていなので不明ですが、見た目グッときませんか(笑)。

 

ストリートアート

はい、落書きです。でもあなどるなかれ。メルボルン市が落書きを許可している壁がいくつもあって、そこへ書かれたものです。街を歩くといたるところで目にします。日本で見かける絵なんだか、字なんだかわかんないようなレベルのものはほぼありません。たまに見かけますが、そういうのに限って見た目は世界共通ですね(笑)。

伝統ある建物

メルボルンへ行ったなら、はずせないところ。まずはフリンダース・ストリート駅。1854年に建てられたオーストラリア国内初の駅で、まさにメルボルンのシンボルとも言える場所。次いで、ロイヤル・エキシビション・ビル。1880年メルボルン万博のために建設。世界遺産へも登録されています。手前のカールトン庭園から全体を撮りたかったのですが、超盛大な結婚式パーティーが開催されていたため、怖くて近づけずでした(笑)。最後は、ホテルのロビーではありません。ビクトリア州立図書館の閲覧室です。1856年に完成したオーストラリア最古の図書館でトリップアドバイザーに「死ぬまでに行きたい世界の図書館」に選ばれました。観光客も全く問題なく中へ入ることができます(だから写真が撮れた)。ゆったりと静かな時間が流れている場所でした。

今日から仕事モードで年末まで突っ走りたいと思います。それでは、また来週。

2018109日/65号  この5 Kわかります?

3連休は暑い日が続きましたがどう過ごされましたか?私は先週木曜日(4日)、起業後はじめてとなるセミナーを開催しました。ご参加くださった皆さま、ご登壇くださった皆さまへは感謝の気持ちでいっぱいです。

手元に手垢でくたびれた一冊のメモ帳があります。最初のページには<5K>と題した5項目がメモってあります。何だと思いますか?キツイ、キタナイ、キケンの3K関係ではありません。液晶テレビの4K、8Kには全く関係ありません(笑)。はい、IR担当者に必要な5項目です。

(1)  経理・財務知識

(2)  株式・証券知識

(3)  企画センス

(4)  国際センス

(5)  広報センス

 

人に言われたのか、本で読んだのか覚えていませんが、メモを取ったのはどうやら2006年秋口です。ということはIR担当になって、数か月たった頃にメモしたものでしょう。今、振り返ると<国際センス>なんて言ってるところが笑えます。とは言いながら当時から今に至るまで、いつもこの5Kを心に留めてIRをしてきたような気がしてなりません。

 

メモ帳には(1)経理・財務知識に二重丸がつけてあります。一番大切だと教えられたから?あるいは、IR担当になる前は営業だったので勉強せねばという意味でつけたのかもしれません。セルサイド・バイサイドの方と接するに当たり、最低限の知識は習得せねばと詰め込んだものです。私にとって幸いだったのは、前職(日東電工)ではBSが基本的には健全強固であったこと。言うまでもなく、毎回の決算発表を通して勘所がわかるようになっていったことも効いています。

 

(2)は、当時から個人投資家・株主であったため初歩的な知識は持っていたと思います。株式や市場について、相場観というほどの仰々しいものではありませんが「習うより慣れろ」で得た相場の肌感覚は持っていたと思います。だからセルサイドやバイサイドの方から今後の見通しの話をうかがうことは大大大好きでした。その方独自の見方がよくわかりますから。この時、こちらが「へぇ~」と思わず引き込まれるような話のできる方は、たいていランキング上位のセル・バイであることが多かったですね。

 

(4)は一応、外語大卒(インドネシア語だけど)だし、英語圏(香港とフィリピンだけど)に7年強駐在していた経験が活きました。ただしアジア人と欧米人では、まったく別種の取説が必要だと実感した次第です。

(5)については、InvestorのみならずPublicを常に意識することと個人的には理解しています。どういうこと?と問われそうですが、とてもシンプルです。要は会社を代表して語るスポークスマンになったつもりで対応することです。相手は投資家だけと考えるのでなく、他ステークホルダーも頭の隅に置いておくことかと。データ改ざん、あるいはパワハラ・セクハラの危機(クライシス)があなたの会社で発生したと想像してください。IR担当として抑えるべきリスクと言えば…株価暴落、M&A標的、上場廃止、撤退・倒産などでしょうか。今回セミナーで、クライシスコミュニケーション3つのポイントを聴きました。何だと思いますか?①トップ発言、②メディア対応、③情報・危機管理です。いずれもIRに関係しているものばかりだと思いませんか。

 

最後に(3)。これは表舞台で自ら演じる立場から一転、裏方としてプロデューサーの役割を果たすことと理解しています。表と裏では、当然求められるものが異なります。他(1)(2)(4)(5)は、自らのパフォーマンスの質を上げることが評価につながるとすれば、(3)は演者(スピーカー)によって評価が変わってしまうこともありますよね。どうしたらいいのか?基本はスピーカーを信じること。次いで、自らがそのテーマで、その参加者を前に語るとしたらどうするかをスピーカーと共有すること。そして当日、話しやすい(聴きやすい)雰囲気をいかに作り上げるかではないでしょうか。

 

今回のセミナーは起業後、初めての企画でした。前職でも企画したことは何度もありますが、何から何まで一人でこなすのは初体験です。パートナー(スピーカー)選定(=訴求内容の決定)、会場予約・下見、チラシ作成、集客、集金、当日進行等々、まさに「ひとり電通」状況でした(笑)。セミナー終了後、参加者からこんな感想をいただきました。「(セミナーの)タイトルは<IR現場力向上セミナー>ですが、今日の2つのアジェンダは<IR経営力セミナー>的な、トップマネジメント(に近い)層の方の課題認識、対応に訴えかけるものであると感じました」。実務担当者に向けて企画したものですが、質の高さを評価くださり最高にうれしいお言葉でした。これは、申し上げるまでもなくスピーカーのパフォーマンスが高かったがゆえにいただけたものです。とは言え、至らぬ点も多々あったと思います。それは今後の糧としていく所存ですので引き続きよろしくお願いします。それでは、また来週。

2018101日/64号  先の長い話になりますが…

メルマガ63号(9月25日付、「義母と娘のブルース」観てた?)にメッセージをいただきました。行間から熱いドラマ愛がにじみ出てますね(笑)。ありがとうございます。

 

『いつも楽しく拝見させて頂いております。ご指摘の通り、亀梨に似てますが、大きさが違います。亀梨をディスってます。佐藤健は、朝ドラでも好演していますが、役者としての幅が広がりましたね。アミューズもホクホクなのでは。録画すればよかった(とのことですが)。今日までだと思いますが、TVer(ティーバー)で最終回が見れると思います。携帯のアプリです。ちなみに、私はドラマはほぼこれで見ていますが、視聴率にはカウントされないんですよ。いわゆる統一したポータルが「TVer」で、実際は各局の違う名称のコンテンツに飛ぶようになっています。1週間だけのチラ見せです。「ぎぼむす」は、続編が制作されるのではないかと思います。原作は30年後まで描かれているようですので。』

 

先週、上期最終日となる928日(金)には、日経平均が今年123日につけた年初来高値(24,124円)を一時上回って、199111月以来2610か月ぶりの水準に上昇しました。個人的には、そんな実感が全然わかないのですが、皆さんはどうですか?確か去年の10月でした。日経平均が16日間連続上昇して最長記録となったのは。あの時は、市場全体に高揚感がありましたよね。今回は連騰ではないものの、9月中旬からスルスルと値を上げていった結果なのですが…この違いって何なのかしらと思ってしまいます。米国中間選挙や米中貿易戦争の行方によっては、という不透明感があるから?

 

目先の変化は確かに気になるところですが、変化をつくづく思い知ったことがあります。近所を散歩中、家の建て替え現場に遭遇。家を解体して更地にしようというところです。遠目でヘルメットをかぶった二人がパッと目に入ってきました。現場近くになると二人の話し声が聞こえてきます。あれっ、しゃべっているのはわかるけど、何を言ってるかわからない。そうなんです。二人ともがっしりした体格で立派なひげをたくわえた外国人労働者でした。インド・パキスタン?中東?トルコ?あたりの人かと。そこへショベルカーがやってきます。現場をまとめている親方に違いない。どうやって意思疎通してるんだろうかと興味津々、歩みを緩めていくと、何とまぁ、その親方もヘルメット二人のご同胞と推測。三人で談笑するも、何を話しているかまったく想像もできませんでした。

 

人手不足で外国人労働者が急増しているとは聞いていたけれど、こんな小粒な一戸建て住宅(家主さんごめんなさい)の建て替えにも登場してくるとは。しかも、現場の3名全員が外国人労働者だなんて。教育・トレーニングを受けた方なのは間違いないのでしょうが、スルガ銀行とかぼちゃの馬車の別バージョンの問題が発生しないかと心配してしまいます。今後、この前を通るときは目が離せなくなりました(笑)。

 

一方、貴重な人材である若者はどうかというと…先週、たまたま話をする機会を持った人(=私がコーチングしている方よりオモシロすごい人がいるので、一度会ってみてと紹介された)は、男性、26歳(独身)、東大卒、IT系上場企業勤務(M&Aした企業へ出向中)、イケメンと3拍子以上の条件をお持ちの方(以下、N君)でした。話を聞くと、10月には退職することを既に決めており、会社側も了解済み。起業するためかと思いきや、さにあらず。やりたいことがわかってきたのでそちらへ進みたいという。それは①(スリランカ仏教の)禅を学ぶ、②我欲をなくす、③自然帰依・畏敬の念を持ち暮らすという3段階の行動計画に基づいています。我欲を無くすには、資本主義のない所というわけでアフリカの辺鄙な地へ行くことを真剣に考えておられました。

 

N君は単なる理想主義の塊だとか、おかしな宗教にかぶれている人ではありません。N君のやりたいことは、企業の中にいては実現することができないので企業を離れてやってみる、ということを自然体で話してくれました。巷で言われるミレニアム世代の特徴を思い描いていたものの、自分が26歳だった時と比較すると、どちらが良いとか悪いとかいうのでなく、その違いには驚きました。同時に、私自身はディア・マスターズを起業するまでは、企業内でやりたいことをほぼやらせてもらいありがたかったなぁと思いました。別れ際にN君は、親の世代ほど年の離れた人とこんな話を真面目にしたことはなかったですと大層喜んでくれました。先の長い話ですが、これからN君がどんな人生を歩まれるのか目を離せなくなりました。それでは、また来週。

ご相談はこちら

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せはこちら

080-9195-3710
受付時間
9:00-17:00
休業日
土日祝

ご相談はこちら

お問合せは、電話、ご相談メールにて受けつけています。どうぞお気軽にご連絡ください。

080-9195-3710

メルマガ登録はこちら

 メルマガ登録者へ「IR Master(名人)の心得25ヶ条」を無料でさしあげています。